女性の性欲について解説!生理前や年齢で強くなる?なくなる?

2023.10.30

  • ヒップメイク

この記事を読んでいるあなたは

  • 性欲が強すぎるもしくはない人は正常?異常?
  • 女性の性欲は年齢でどう変化する?
  • 女性が性欲なくなる原因が知りたい

上記のように考えているかもしれません。

女性の性欲にまつわるお悩み

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性欲は男性が強いものとする説から、女性の性欲が強いことは「おかしなこと」や「異常である」と考える方もいらっしゃいます。また、性欲がないことに対してもお悩みをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。ここでは女性の性欲にまつわる悩みについて解説していきます。

そもそも性欲とは?

性欲は、セックスや、マスターベーションのような性的な満足を求める欲求として定義されています。また、生物学的、心理的、社会的など、多くの要因に影響を受ける複雑な現象です。

性欲が強すぎるもしくはない人は正常?異常?

性欲が強すぎるもしくはない人が、自身の性欲が正常もしくは異常だと気にする必要はありません。また、性欲は一生のうちでその強さが変化する可能性があります。性欲の強さは個人で異なりますし、自身の好みや生活スタイルで異なるものです。

性欲の有無で病院へ行くべき?

以下のような場合には、医療機関で相談や治療をしてもよいかもしれません。

  • 性欲の有無で自身が精神的な苦痛を感じている
  • 依存症的な段階に来ている

日常生活を脅かすようなことがあれば、医療の介入も必要になることもあります。ですが、そのレベルにない場合は気にしなくても大丈夫でしょう。


「女性で性欲強いのは病気ですか?」東大卒専門家が考えるセックス依存症と解決策。

女性の性欲に関連ある性ホルモン

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性ホルモンのバランスの変化は、性欲の増減に大きな影響を与えます。性欲を解説する前に、性欲に関連があるとされている性ホルモンを解説したいと思います。

エストロゲン

エストロゲンは「女性ホルモン」とも呼ばれて、生理後〜排卵前にかけて多く分泌される性ホルモンです。
このエストロゲンは、

  • 女性らしい丸みのある体を作る
  • 髪や肌などのハリや潤いを保つ
  • 女性器を発達、熟成を促進する
  • 女性器周辺の健康を保つ

などの役割があり、月経や性欲に関しても影響を与えます。具体的には、性行為の感受性を高め、膣が濡れやすくなったり、性的な興奮感が高まるとされています。

プロゲステロン

プロゲステロンも「女性ホルモン」とも呼ばれて、排卵後〜生理前にかけて多く分泌される性ホルモンです。
このプロゲステロンは、

  • 基礎体温を上げる
  • 受精卵が着床しやすくなる
  • 子宮内膜を安定させる
  • 乳腺を発達させる

などの役割があり、妊娠準備や維持のためのホルモンとも言えるでしょう。その性質上、性欲を抑制するとされています。

テストステロン

テストステロンは、一般的に「男性ホルモン」とも呼ばれています。この表記から誤解されがちですが、テストステロンは女性の体内でも生成されているものです。女性の体の中では主に卵巣と副腎から作られています。性的な欲望や性的な興奮を刺激し、性的衝動を高める役割を果たします。

女性の性欲が強くなる時期やタイミング

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何かのきっかけがあっても、女性は性欲が高まるのに時間がかかるものです。ですが、女性にも性欲が高まるタイミングが存在します。個人差があるので一般的な目安となりますが、ここでは女性の性欲が強くなる時期やタイミングなどを解説します。

排卵前後

女性の性欲は生理開始日から2週間後くらいまで、具体的には排卵前になるとピークに達します。この時期はエストロゲンの分泌が増えて、性欲を刺激すると言われるためです。身体面においては性交時に膣からの分泌液が増えやすくなり、精神面においてはパートナーを受け入れやすい状態になります。
一方、排卵日後からはテストステロンが相対的に増えるとされています。前述のようにテストステロンには性衝動を高める役割があるため、性欲が強くなりやすいです。

食後2時間後

女性の脳は、満腹中枢の近くに性欲を感じる場所があり、満腹になることで性欲が強くなるとされています。ただし、空腹が満たされてすぐは消化に集中するため、食後2時間後くらいが高まりやすいようです。

女性の性欲は年齢でどう変化する?

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前述した性ホルモンは、様々な要因で分泌量が変化します。ここでは、年齢に要因をおいて、性欲の変化について解説します。

20代女性の性欲

生物学的な性別に関係なく、テストステロンのレベルは20代で最高になり、性欲も高まります。女性の場合、生殖能力は20代後半から低下し始めることが一般的ですが、その具体的な原因についてはまだ完全に理解されていません。

30代女性の性欲

テストステロンは30代になると減少し続けますが、エストロゲンも減少し始めるため、相対的にテストテロンの働きが強くなる時期です。よって多くの女性にとって、性欲がピークに達するとされています。加えて、性行為に対して精神的にも身体的にも余裕が生じ、慣れてくることでオーガズムに達しやすくなる方もいらっしゃるでしょう。

40代女性の性欲

40代になると、閉経へ向けて更年期が始まるので、エストロゲンは不安定になりながら30代の頃よりも減少していきます。
エストロゲンの低下は、

  • 膣分泌液の減少する
  • 膣壁の萎縮する
  • 膣の弾力性がなくなる
  • 膣炎を引き起こす

といったトラブルを招きやすく、これらが性交痛に繋がるため、性欲が低下することも考えられるでしょう。

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女性が性欲なくなる原因

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男性と比べて、女性は性欲や性的な興奮が高まるまでの過程が複雑で多面的です。そのため、性欲がなくなる原因は1つとは限りません。

性交痛

性交痛は、性交渉時に痛みや出血を伴う症状です。下記のようなことが原因で、性交痛が起こる可能性があります。

  • 膣の乾燥
  • 膣分泌液の不足
  • 膣壁が薄くなる
  • 膣や周辺の炎症
  • 子宮内膜症などの疾患

この症状が続いた場合、緊張や恐怖から性行為をストレスに感じることもあるでしょう。最悪、性行為をしたくないという悪循環に陥るケースもあります。

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過度なストレスや疲労

過度なストレスや疲労は、性欲の低下や感度の低下を招くことがあります。現代社会では多くの人が日々の仕事に追われ、パートナーとのふれあいの時間を確保するのが難しい方もいらっしゃるでしょう。
また、疲労が溜まっていると休息を優先しやすくなります。そのため、平日にはそうした気分にもなれないことも増えてくると思います。

妊娠や出産

妊娠や出産を経て、性欲がなくなる方もいらっしゃいます。多くの場合は、下記のような心理的な要因とされています。

  • お腹にいる子供の健康への影響
  • 流産するリスク
  • つわりやお腹の張りが辛い
  • お腹が大きくて性行為が難しい

こうした不安や不満があると、性行為のハードルが高くなるようです。しかし、基本的には妊娠中の性行為は問題はないとされています。腹部に負担がかからないように工夫したり、挿入に拘らないふれあいも検討してみましょう。

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服用する薬

抗うつ薬などの副作用で性欲そのものがなくなる、感度が低下するといった報告もあります。特に選択式セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)は、抗うつ剤の中でも性欲の減退などの影響を受けやすいです。
もし、困っていても、診察では性のお悩みは言いにくいかもしれません。ですが、そうした症状を自覚して辛い場合には、主治医に相談しましょう。辛いからと自己判断で薬の服用をやめると治療が遅れてしまうことも考えられます。

また、すべての女性や低用量ピルに当てはまる訳ではありませんが、低用量ピルの服用で性欲がなくなったと感じる方もいらっしゃるようです。原因として、卵巣からテストステロン産生が抑制されることにあります。テストステロンは、卵巣で少量ながら分泌されているものです。ですが、低用量ピルを服用すると卵巣が休んだ状態になります。そのため、卵巣で作られていたテストステロンが作られなくなり、性欲がなくなったように感じるのでしょう。ピルを年単位で長期服用する際は、自身にあったものを検討・相談してみてください。

性欲はあるのに体が辛い時の対策

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年齢を重ねたり、ストレスなどで膣内が濡れにくくなったり、性交痛が悪化することもあります。そうした対策をここでは紹介いたします。

ヴェアリークリニックの名器形成

ヴェアリークリニックの名器形成は、膣内にヒアルロン酸を打つ施術です。ヒアルロン酸がもつ副次効果で、膣内が湿潤環境を保つことができ、より濡れやすくなります。

他にも下記のようなメリットがあげられます。

  • 性交渉時の感度を上げる
  • 膣の緩みを改善
  • お湯漏れやちならの改善
  • 名器を作ることができる
  • パートナーの感度を高める

また、注射だけの治療なので、痛みもほとんどなく、治療時間も短時間で、ダウンタイムがほとんど要らないこともメリットです。お悩みやご希望に合わせたご提案をいたします。

潤滑剤の使用

性行為の前に潤滑剤を使用することを検討してもよいでしょう。
潤滑剤には、

  • ウォーター
  • オイル
  • シリコン

といったタイプがあげられます。それぞれメリット・デメリットがあるため、自身の体質にあった潤滑剤を選びましょう。

注意!女性のバイアグラ使用について

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バイアグラ(シルデナフィル)は、男性のED治療向けに開発された薬です。効果はもちろん、副作用やリスクも医学的には推測でしかないため、女性の使用は推奨されていません。
また、処方された薬を他人に譲渡したり、服用させると思わぬ健康被害を産むことが懸念されます。自分が処方された薬を他人へ勧めるのはやめましょう。

まとめ

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女性の性欲のスイッチは繊細です。ふとしたタイミングで性欲が強まったり、弱まったりします。どちらにしても自身の生活やパートナーとの関係に支障がなければ、気にしなくてもよいでしょう。ですが、支障をきたしている場合は医療機関で相談してください。
また、ヴェアリークリニックでできることがありましたら、無料カウンセリングにてご提案もさせていただきます。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

2014年東京大学医学部卒業。外科専門研修を修了、外科専門医を取得を経て、2019年に東京大学医学部附属病院にて勤務。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療に従事してきた。その過程で下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになるが、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在しないことを知る。自身で立ち上げるために各分野の美容系クリニックにて修練を重ねたのち、2022年に「veary clinic」 を開院。自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かしつつ、最善の治療を患者さんに提供している。日本外科学会認定外科専門医。日本外科学会、日本性機能学会、日本フットケア・足病医学会、日本大腸肛門病学会に所属している。