閉経は何歳くらいから?セックスライフや更年期との関係性について解説
2023.07.26
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フェムテック
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女性器形成
この記事を読んでいるあなたは
- 閉経後のセックスについて知りたい
- そもそも閉経とは?
- 閉経後のセックス問題を解決したい
上記のように考えているかもしれません。
この記事ではそんなあなたに「閉経は何歳くらいから?セックスライフや更年期との関係性について解説」までお伝えしていきます。
閉経後のセックスについて
閉経後のセックスについて気になる方も少なくはないのではないでしょうか。ここでは、様々な疑問について回答していきます。
閉経してもセックスは可能か?
閉経してもセックスは可能です。閉経したからといってできないということはありません。ただ、更年期からは後述しますが、膣に変化が出るようになるため、今までのようにいかない可能性があります。
閉経後でも性交渉ってできるの?更年期との関係性は?中○しってしても大丈夫?
閉経後の避妊はいつまで?
本当に閉経していたら、基本的には妊娠しないはずです。ですが、妊娠しない可能性はゼロではありません。閉経したと思っていたら、実は閉経していなくて自然妊娠してしまったというケースもありえます。
厚生労働省の報告によると令和3年度の中絶件数は、
・40〜44歳:12018件
・45〜49歳:1252件
・50歳:19件
となっています。年齢が上がっていけば自然に妊娠する確率は限りなく低くはなっていきますが、100%避妊の必要がないとは言い切れません。性感染症予防の観点からもコンドームを使用しての性交渉が望ましいでしょう。
閉経後は性欲はなくなる?
性欲はなくなる方もいれば、変わらない方もいらっしゃいますが断定は難しいでしょう。こうした度合いには、個人差によるところが大きいためです。もし性欲がなくなるとすれば、その要因として性交痛などがあげられます。痛みからセックスを遠ざけているうちに性欲が減少していくことがありますので、パートナーと話し合って潤滑ゼリーなどを使用し、無理のないセックスライフにしましょう。
また、閉経後に性欲が増す可能性はあります。閉経すると女性ホルモンの分泌が減少するので、男性ホルモンが相対的に増加することが原因です。男性ホルモンは男性にしか分泌されないと誤解される方もいらっしゃいますが、女性の体内でも男性ホルモンは分泌されます。そして、この男性ホルモンは性欲に大きく関わりのあるホルモンです。相対的に男性ホルモンが優位となることで、閉経後に性欲が増すと言われています。
閉経後のセックスの感度に変化は出るの?
結論から言いますと、変化していてもおかしくありません。ですが、感度が強くなったり、弱くなったりするのには個人差があります。
個人差が出るのは、「心理面」と「身体面」が要因です。心理面では、セックスに慣れが出たり、安心感が沸いたりすることが積み重なると、リラックスして感度が上がるとされています。身体面では、後述する体の構造的に痛みを感じたり、感度が下がったりします。
閉経後は久しぶりの性生活を再開できる?
閉経前後での久しぶりのセックス再開はリスクがあります。読売新聞のヨミドクターによると、58歳の女性が救急搬送され、膣を縫う手術を受けたというトラブルに見舞われています。こうしたトラブルが起こるのは、閉経前後の膣が乾燥しやすく、刺激によって傷つきやすくなるためです。
久々にセックスを再開する場合は、心理的な理由で膣が萎縮していることもあります。挿入が難しい時には無理に挿入せず、少しずつ慣れていくことから始めましょう。
閉経前後のセックスにまつわる悩み
閉経前後のセックスにまつわる悩みには、
- 感じにくい
- 緩さを感じる
- 痛みを感じる
- 濡れにくい
といったものがあげられ、こうしたお悩みを感じる方は少なくはありません。ヴェアリークリニックの無料カウンセリングで相談も受け付けています。お1人で悩まずにぜひ相談にいらしてください。
そもそも閉経とは?
閉経とは、月経が停止した状態を指します。ここをお読みいただいている方の中には、生理が来なくなる=閉経という風に考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、医学的には、月経がない状態が自然に1年以上続いた場合を閉経と判断します。よって生理が来ないから即閉経という訳ではありません。
閉経までのメカニズム
閉経のメカニズムの前に月経や排卵が起こる仕組みについて解説いたします。まず、女性の体では女性ホルモンが1ヶ月周期で変動しています。女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」があり、卵胞が卵子になる過程で分泌されるのがエストロゲンで、排卵が起こってから分泌されるのがプロゲステロンです。これらのホルモンの濃度が一定周期で上下するのを繰り返すことで排卵や月経が起こります。
ですが、他の臓器と同様に卵巣も衰えていくものです。そのため、年齢を重ねると司令塔である脳が命令しても卵子が育たなくなり、女性ホルモンが分泌されにくくなります。そうして段々と生理までの期間が空いて、経血も減っていきながら、やがては閉経へと至ります。
︎閉経に至る年齢とは?
日本人は約50歳で閉経が訪れるとされています。50代後半まで月経がある方もいれば、40代前半という方もいて、もちろん閉経の年齢も個人差のあるものです。
しかし、「早期閉経」といって、ホルモンバランスの乱れで30代で閉経が訪れる方もいます。100人に約1人の割合で起こるとされていますが、近年増加傾向にあります。日常生活や将来の妊活のためにも体に変化が起こったら、医療機関へ相談に行くようにしましょう。
閉経はいつ起こるか予測できる?
正確にいつ閉経が起こるかを予測することはできません。ただし、閉経が起こる前後10年間を更年期と言い、更年期が始まると下記のような症状が出るようになります。
- 顔がほてる
- 汗をかきやすい
- 腰や手足が冷えやすい
- 息切れ
- 動悸がする
- 寝つきが悪い
- 眠りが浅い
- イライラする
- 憂鬱になる
- 頭痛、めまい、吐き気がする
上記の症状を「更年期障害」といい、閉経に向かって卵巣機能が低下することによって起こります。そのため、これらの病状や月経の変化をヒントにして、閉経のおおよその見当をつけることは可能です。「月経周期が不規則になる」や「経血量が少なくなる」といったことが起こってきたら、更年期が始まってると捉えてもよいかもしれません。
また、閉経に至る年齢ではないのにこれらの症状がある場合は、「月経前症候群(PMS)」や「続発性無月経」である場合も考えられます。症状が気になる際は、医療機関で相談しましょう。
閉経が起こるまでの更年期はいつ?
上述のように閉経後だけでなく、閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた10年間を指します。50歳で閉経が訪れるとされているため、40代後半くらいから50代後半までの期間が更年期となるでしょう。しかし、更年期の終わりははっきりしたものはありません。
閉経後のセックスで悩む人が多い理由
前述の通り、閉経後のセックスでは様々なお悩みがあると思います。そのような悩みが生じてくるのは、膣周辺にも変化が出始めるためです。
前述した女性ホルモンであるエストロゲンには、肌のハリやツヤを保つコラーゲンの生成を促したり、血管や骨などを健康に保つといった役割があります。そのため、エストロゲンが減少すると、
- 分泌液が減る
- 膣壁の弾力が失われやすくなる
- 膣が炎症を起こしやすくなる
- 大陰唇が薄くなる
といった変化が膣内に起こり、更年期や閉経後に出やすいとされています。ここでは、上記の症状が起こるメカニズムについて解説します。
閉経後は分泌液が減る
性的刺激や物理的な刺激で分泌される愛液には、
- 膣壁にある毛細血管から滲み出る体液
- バルトリン腺
- スキーン腺
などが含まれています。エストロゲンには、血管を健やかに保ったり、バルトリン腺やスキーン腺を刺激する役割があります。よって、エストロゲンの分泌量が低下する閉経後は、膣内の血流が低下したり、刺激されにくくなるといったことから膣内の湿潤性を保つことは難しくなるでしょう。
また、おりものと女性ホルモンも密接な関係にあり、
- 自浄作用
- 受精のサポート
- 膣内の潤いを保つ
といった役割があります。ですが、閉経後は女性ホルモンの分泌がなくなるため、おりものの分泌も減るようになります。
加えて、おりものには、下記のような変化も起こります。
- 臭いが薄くなる
- 色が白くなる
- 粘り気が少なくなる
女性ホルモンのバランス変化によって月経周期内に起こっていたおりものの変化は、ほぼ起こらなくなります。
しかし、おりものの量が少ないことも相まって、雑菌やウイルスが膣内では繁殖しやすくなります。黄色いおりものが出たり、量が増えることがありますがそれは膣内で菌が繁殖しているために起こるものです。閉経後、おりものに変化が出た時は医療機関で相談するようにしましょう。
閉経後は膣壁の弾力が失われやすくなる
エストロゲンにはコラーゲンの生成を促進する役割もありますが、閉経後はエストロゲンの分泌量がほぼありません。そのため、お肌のハリや弾力がなくなっていくように、膣内も同様の変化が現れます。具体的には、膣壁が薄くなったり、弾力を失われたりして傷つきやすくなった状態になります。
閉経後は膣が炎症を起こしやすくなる
潤いや弾力がなくなっていくと、膣が「萎縮性膣炎」のように炎症を起こしやすくなります。
主な症状として、
- 黄色いおりものが出る
- 性交痛など痛みを感じる
- 膣に違和感を感じる
- 不正出血が出る
- 排尿時に痛みを感じる
- 膣や外陰部に熱っぽさを感じる
といったものがあげられます。前述しましたが、閉経後はおりものの分泌が減るため、おりものの量が増えたり、上記のような症状が出たら、早めに医療機関で受診してください。
<おりものについての詳しいコラム>
おりものは体からのサイン!色・量・臭いが異常な原因や状態とは?
大陰唇が薄くなる
大陰唇は、脂肪でふっくらとした左右一対の部位で、外性器に含まれる部位の1つです。セックス時の衝撃から守る役割がありますが、閉経後は大陰唇の組織が萎縮したり、皮膚にたるみが出るようになります。エストロゲンの減少は、大陰唇にも影響を与えており、
- 小陰唇が大陰唇からはみ出て見える
- ダメージを受けやすく、痛みが出る
などの弊害が出る方もいらっしゃいます。
閉経後のセックス問題をヴェアリークリニックで解決する
ヴェアリークリニックでは、閉経後や更年期の時期になり、これからセックスを楽しみたいという患者様やセックス中の痛みなどを改善したいという患者様まで様々な患者様がいらっしゃいます。そんな患者様へおすすめする施術をここではまとめています。
名器形成(膣ヒアルロン酸)
膣内にヒアルロン酸を注入し、膣壁に厚みをもたせることができます。閉経後は膣壁が薄くなってしまったり、濡れにくくなるとご紹介しましたが、ヒアルロン酸を注入することで、
- 男女双方の感度アップ
- 乾燥による痛みの緩和
- 湿潤環境を保ちやすい
- 膣壁をふっくらさせる
などの効果が期待できます。入院の必要もなく、ダウンタイムも短いため、日常生活へ戻り安いこともメリットです。
Gショット
名器形成(膣ヒアルロン酸)と同様にヒアルロン酸を注入しますが、Gショットはオーガズムと密接に関わる部位「Gスポット」に注入します。自身の感度を上げたり、湿潤環境を保ちやすくする効果が期待できます。
大陰唇ヒアルロン酸
大陰唇へヒアルロン酸を注入することで、
- ハリを出してたるみを改善
- 小陰唇がはみ出るのを緩和
- 若々しい見た目の印象
- 下着と擦れた時の痛みの緩和
- 左右差の解消
といった効果が期待できます。大陰唇から失われた水分や脂肪は、自力ケアで取り戻すことは難しいため、こちらの施術をおすすめしています。
まとめ
日本人女性の平均寿命は、厚生労働省の令和3年の報告によると87.57歳です。平均寿命は徐々に伸びており、それだけ閉経後の期間が伸びていると言えるでしょう。ご紹介してきたように閉経後にはさまざまな体の変化が起こり、膣も変化しています。自身の健康やセックスライフのためにも、自身の体の変化に向き合いつつ、ケアすることで上手く付き合っていきましょう。
そうした中でご不安やお困りなことがありましたら、ぜひヴェアリークリニックへお話にいらしてください。無料カウンセリングにて、患者様に合わせたアドバイスをさせていただきます。