閉経は何歳くらいから?セックスライフや更年期との関係性について解説

2023.07.26

  • フェムテック

  • 女性器形成

この記事を読んでいるあなたは

  • 閉経後のセックスについて知りたい
  • そもそも閉経とは?
  • 閉経後のセックス問題を解決したい

上記のように考えているかもしれません。

この記事ではそんなあなたに「閉経は何歳くらいから?セックスライフや更年期との関係性について解説」までお伝えしていきます。

閉経後のセックスに関する疑問

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閉経後のセックスについて気になる方も少なくはないのではないでしょうか。ここでは、様々な疑問について回答していきます。

閉経してもセックスは可能か?

閉経してもセックスは可能です。閉経したからといってできないということはありません。ただ、更年期からは膣に変化が出るようになるため、今までのようにいかない可能性があります。


閉経後でも性交渉ってできるの?更年期との関係性は?中○しってしても大丈夫?

閉経後は久しぶりの性生活を再開できる?

閉経後にセックスを久しぶりに再開すると、女性側にリスクが生じることもあります。読売新聞のヨミドクターによると、58歳の女性が救急搬送され、膣を縫う手術を受けるというトラブルが報告されています。
こうしたトラブルが起こるのは、閉経前後の膣が乾燥しやすく、刺激によって傷つきやすくなるためです。加えて、久々にセックスを再開すると、緊張などの心理的な影響で膣が萎縮してしまうこともあります。挿入が難しい時には無理に挿入せず、少しずつ慣れていくことから始めることが大切です。

閉経後のセックスの感度に変化は出るの?

結論から言いますと、変化していてもおかしくありません。ですが、感度が強くなったり、弱くなったりするのにも個人差があります。
個人差が出るのは、「心理面」と「身体面」が要因です。心理面では、セックスに慣れが出たり、安心感が沸いたりすることが積み重なると、リラックスして感度が上がるとされています。身体面では、後述する体の構造的に痛みを感じたり、感度が下がったりします。

閉経後の避妊はいつまで?

本当に閉経していたら、基本的には妊娠しないはずです。しかしながら、妊娠しない可能性はゼロとはなりません。生理が来なくて閉経したと思っていたら実は閉経しておらず、自然妊娠してしまったというケースもありえます。

厚生労働省の報告によると令和3年度の中絶件数は、

・40〜44歳:12018件
・45〜49歳:1252件
・50歳:19件

引用元:人工妊娠中絶件数及び実施率の年次推移

年齢が上がっていけば自然に妊娠する確率は限りなく低くはなっていきますが、「100%避妊の必要がない」とは言い切れません。また、性感染症予防の観点からもコンドームを使用しての性交渉が望ましいでしょう。

閉経前後のセックスにまつわる悩み

コラム16-4

閉経前後のセックスにまつわる悩みには、

  • 感じにくい
  • 緩さを感じる
  • 痛みを感じる
  • 濡れにくい

といったものがあげられ、こうしたお悩みを感じる方は少なくはありません。ヴェアリークリニックの無料カウンセリングで相談も受け付けています。お1人で悩まずにぜひ相談にいらしてください。

閉経後のセックスで悩む人が多い理由

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閉経後のセックスでは様々なお悩みがあると思います。そのような悩みが生じてくるのは、膣周辺にも変化が出始めるためです。

女性ホルモンであるエストロゲンには、肌のハリやツヤを保つコラーゲンの生成を促したり、血管や骨などを健康に保つといった役割があります。そのため、エストロゲンが減少すると、

  • 分泌液が減る
  • 膣壁の弾力が失われやすくなる
  • 膣が炎症を起こしやすくなる
  • 大陰唇が薄くなる

といった変化が膣内に起こり、更年期や閉経後に出やすいとされています。ここでは、上記の症状が起こるメカニズムについて解説します。

おりものと女性ホルモンの分泌が低下する

おりものと女性ホルモンも密接な関係にあり、

  • 自浄作用
  • 受精のサポート
  • 膣内の潤いを保つ

といった役割があります。ですが、閉経後は女性ホルモンの分泌がなくなるため、おりものの分泌も減るようになります。

また、おりものには下記のような変化も起こりやすくなります。

  • 臭いが薄くなる
  • 色が白くなる
  • 粘り気が少なくなる

女性ホルモンのバランス変化によって月経周期内に起こっていたおりものの変化は、閉経後になるとほぼ起こらなくなります。加えて、おりものの量が少ないことも相まって、雑菌やウイルスが膣内では繁殖しやすくなります。黄色いおりものが出たり、量が増えることがありますが、それは膣内で菌が繁殖しているために起こるものです。閉経後、おりものに変化が出た時は医療機関で相談しましょう。

<おりものについての詳しいコラム>
おりものの異常?疾患や生理周期による色・臭い・量の変化を解説

腟分泌液の量が減って乾燥する

性的刺激や物理的な刺激で分泌される愛液には、

  • バルトリン腺
  • スキーン腺
  • 膣壁にある毛細血管から滲み出る体液

などが含まれています。女性ホルモンと言われるエストロゲンには、血管を健やかに保ったり、バルトリン腺やスキーン腺を刺激する役割があります。よって、閉経後は膣内の血流が低下したり、刺激されにくくなるといったことから膣内の湿潤性を保つことは難しくなるでしょう。

膣壁の弾力が失われやすくなる

お肌のハリや弾力がなくなっていくように、膣内も同様の変化が現れます。エストロゲンはコラーゲン生成を促進する役割も担っていますが、閉経後ではエストロゲンの分泌量がほぼありません。そのため、膣壁が薄くなったり、弾力を失われたりして傷つきやすくなる状態に変化します。

膣が炎症を起こしやすくなる

潤いや弾力がなくなっていくと、膣が「萎縮性膣炎」のように炎症を起こしやすくなります。
萎縮性膣炎の主な症状として、以下のようなものがあげられます。

  • 黄色いおりものが出る
  • 性交痛など痛みを感じる
  • 膣に違和感を感じる
  • 不正出血が出る
  • 排尿時に痛みを感じる
  • 膣や外陰部に熱っぽさを感じる

閉経後はおりものの分泌が減るため、おりものの量が増えたり、上記のような症状が出た場合には、早めに医療機関で受診してください。

<萎縮性膣炎(老人性膣炎)についての詳しいコラム>
萎縮性膣炎(老人性膣炎)とは?かかりやすい年齢から治療方法を紹介

大陰唇が薄くなる

大陰唇は、脂肪でふっくらとした左右一対の部位で、外性器に含まれる部位の1つです。セックス時の衝撃から守る役割がありますが、閉経後は大陰唇の組織が萎縮したり、皮膚にたるみが出るようになります。エストロゲンの減少は、大陰唇にも影響を与えており、

  • 小陰唇が大陰唇からはみ出て見える
  • ダメージを受けやすく、痛みが出る

などの弊害が出る方もいらっしゃいます。

閉経前後で性欲は減少する?増加する?

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性欲はなくなる方もいれば、変わらない方もいらっしゃいます。ですが、そうした現象と原因の断定は難しいと言えます。こうしたものの度合いは、個人差による影響が大きいためです。以下では閉経前後で性欲が減少する場合、増加する場合を解説していますが、必ずしもすべての方に当てはまるものではありません。

性欲が減少する場合

もしも性欲が閉経前後でなくなるとすれば、その要因として性交痛などがあげられます。痛みからセックスを遠ざけていくうちに性欲が減少していくことが原因です。セックス中に違和感や痛みを感じた時は、パートナーと話し合って潤滑ゼリーを使用するなど対策し、無理のないセックスライフにしましょう。

性欲が増加する場合

閉経後に性欲が増す可能性もあります。閉経後、女性ホルモンの分泌は減少するため、男性ホルモンが相対的に増加することが原因のようです。男性ホルモンは男性にしか分泌されないと誤解される方もいらっしゃいますが、女性の体内でも男性ホルモンは分泌されます。そして、この男性ホルモンは性欲に大きく関わりのあるホルモンです。体内で相対的に男性ホルモンが優位となることで、閉経後に性欲が増すこともあると言われています。

そのほか、妊娠に不安や恐怖を持っていた方が閉経を経て、その不安や恐怖が軽減されたことが要因となりセックスへ積極的になる方もいらっしゃいます。リラックスしてセックスに取り組めるようになり、緊張からくる痛みなどが緩和されたり、セックスが楽しめるようになったと仰る方もいるようです。

<女性のオーガズムについて詳しいコラム>
女性が感じる仕組みとは?スキーン腺とオーガズムの関係について解説

そもそも閉経とは?

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閉経とは、月経が停止した状態を指します。ここをお読みいただいている方の中には、「生理が来なくなる=閉経」という風に捉えている方もいらっしゃるでしょう。ですが、医学的には「月経がない状態が自然に1年以上続いた場合」を閉経と判断しています。よって、生理が来ないなら即閉経になるという訳ではありません。

閉経までのメカニズム

閉経のメカニズムの前に月経や排卵が起こる仕組みについて解説いたします。まず、女性の体では女性ホルモンである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が1ヶ月周期で変動しています。卵胞が卵子になる過程で分泌されるのがエストロゲンで、排卵が起こってから分泌されるのがプロゲステロンです。これらのホルモンの濃度が一定周期で上下するのを繰り返すことで、排卵や月経といった現象が起こります。

ですが、年齢を重ねると司令塔である脳が命令しても卵子が育たなくなり、女性ホルモンが分泌されにくくなります。他の臓器と同様に卵巣も衰えていくためです。そうして段々と生理までの間隔が段々と空き、経血の量も減っていきながら、やがては閉経へと至ります。

︎閉経に至る年齢とは?

日本人は約50歳で閉経が訪れるとされています。50代後半まで月経がある方もいれば、40代前半という方もいて、もちろん閉経の年齢にも個人差のあるものです。
しかし、「早期閉経」といって、ホルモンバランスの乱れなどが原因で30代のうちに閉経を迎えてしまう方もいらっしゃいます。100人に約1人の割合で起こるとされていますが、近年増加傾向にあります。日常生活や将来の妊活のためにも体の変化を感じたら、医療機関へ相談に行くようにしましょう。

閉経はいつ起こるか予測できる?

正確にいつ閉経が起こるかを予測することはできません。ただし、閉経が起こる前後10年間を更年期と言い、更年期が始まると下記のような症状が出るようになります。

  • 顔がほてる
  • 汗をかきやすい
  • 腰や手足が冷えやすい
  • 息切れ
  • 動悸がする
  • 寝つきが悪い
  • 眠りが浅い
  • イライラする
  • 憂鬱になる
  • 頭痛、めまい、吐き気がする

上記の症状を「更年期障害」といい、閉経に向かって卵巣機能が低下することによって起こります。そのため、これらの病状や月経の変化をヒントにして、閉経のおおよその見当をつけることは可能です。「月経周期が不規則になる」や「経血量が少なくなる」といったことが起こってきたら、更年期が始まってると捉えてもよいかもしれません。
また、閉経に至る年齢ではないのにこれらの症状がある場合は、「月経前症候群(PMS)」や「続発性無月経」である場合も考えられます。症状が気になる際は、医療機関で相談しましょう。

閉経が起こるまでの更年期はいつ?

上述のように閉経後だけでなく、閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた10年間を指します。50歳で閉経が訪れるとされているため、40代後半くらいから50代後半までの期間が更年期となるでしょう。しかし、更年期の終わりははっきりしたものはありません。

閉経後のセックス問題をヴェアリークリニックで解決する

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ヴェアリークリニックでは、閉経後や更年期の時期になり、これからセックスを楽しみたいという患者様やセックス中の痛みなどを改善したいという患者様まで様々な患者様がいらっしゃいます。そんな患者様へおすすめする施術をここではまとめています。

名器形成(膣ヒアルロン酸)

膣内にヒアルロン酸を注入し、膣壁に厚みをもたせることができます。閉経後は膣壁が薄くなってしまったり、濡れにくくなるとご紹介しましたが、ヒアルロン酸を注入することで、

  • 男女双方の感度アップ
  • 乾燥による痛みの緩和
  • 湿潤環境を保ちやすい
  • 膣壁をふっくらさせる

などの効果が期待できます。入院の必要もなく、ダウンタイムも短いため、日常生活へ戻り安いこともメリットです。

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Gショット

名器形成(膣ヒアルロン酸)と同様にヒアルロン酸を注入しますが、Gショットはオーガズムと密接に関わる部位「Gスポット」に注入します。自身の感度を上げたり、湿潤環境を保ちやすくする効果が期待できます。

コラムバナー_Gショット

大陰唇ヒアルロン酸

大陰唇へヒアルロン酸を注入することで、

  • ハリを出してたるみを改善
  • 小陰唇がはみ出るのを緩和
  • 若々しい見た目の印象
  • 下着と擦れた時の痛みの緩和
  • 左右差の解消

といった効果が期待できます。大陰唇から失われた水分や脂肪は、自力ケアで取り戻すことは難しいため、こちらの施術をおすすめしています。

コラムバナー_大陰唇ヒアルロン酸

まとめ

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日本人女性の平均寿命は、厚生労働省の令和3年の報告によると87.57歳です。平均寿命は徐々に伸びており、それだけ閉経後の期間が伸びていると言えるでしょう。ご紹介してきたように閉経後にはさまざまな体の変化が起こり、膣も変化しています。自身の健康やセックスライフのためにも、自身の体の変化に向き合いつつ、ケアすることで上手く付き合っていきましょう。

そうした中でご不安やお困りなことがありましたら、ぜひヴェアリークリニックへお話にいらしてください。無料カウンセリングにて、患者様に合わせたアドバイスをさせていただきます。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

2014年東京大学医学部卒業。外科専門研修を修了、外科専門医を取得を経て、2019年に東京大学医学部附属病院にて勤務。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療に従事してきた。その過程で下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになるが、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在しないことを知る。自身で立ち上げるために各分野の美容系クリニックにて修練を重ねたのち、2022年に「veary clinic」 を開院。自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かしつつ、最善の治療を患者さんに提供している。日本外科学会認定外科専門医。日本外科学会、日本性機能学会、日本フットケア・足病医学会、日本大腸肛門病学会に所属している。