性交渉でヒリヒリとした痛みを感じる性交痛の原因と対策について

2023.03.10

  • 女性器形成

この記事を読んでいるあなたは

  • 性交痛とは?
  • 性行為の際に陰部がヒリヒリとする原因を知りたい
  • 性行為の際に陰部がヒリヒリとする際の対策を知りたい

上記のように考えているかもしれません。

この記事ではそんなあなたに、「性交渉でヒリヒリとした痛みを感じる性交痛の原因と対策について」について解説します。

性交痛とは?

コラム28-1

性交痛とは、「挿入時」や「性交渉後」に女性の外陰部や腔内がヒリヒリと痛むことを指します。幅広い年齢の女性が抱く症状であり、その症状の原因は様々です。痛みのせいで挿入が難しかったり、挿入できたとしても性行為の途中やあとから痛みを感じるため、非常に苦痛を感じることでしょう。


性交痛を治したい!!!!!!

性交渉時にデリケートゾーンの入口周辺がヒリヒリと痛む原因

コラム28-3

膣内部の乾燥

パートナーがピストン運動をする際に膣内が乾燥していると、摩擦でヒリつくような痛みが出る可能性もあります。

原因として、

  • エストロゲンが分泌されにくい状態
  • 性的興奮が高まっていない
  • 治療による臓器の摘出
  • 妊娠や出産
  • デリケートゾーンの洗いすぎ
  • 更年期や閉経

などがありますが、乾燥の度合いはその時のメンタルにも大きく左右されます。

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処女膜強靭症

処女膜強靭症とは、女性の膣の入口周辺にあるヒダの部分(処女膜)が比べて硬く厚い状態を指します。陰茎を挿入されるとキツく、痛みを感じるために、パートナーの陰茎が入らないや指でも痛みを感じるケースもあります。

しかしながら、そのままにしておいても身体に直接な悪影響を与えるわけではありません。加えて、処女膜強靭症は先天性、つまり生まれついてのものであり、性交渉の時まで気づかない方がほとんどです。ゆえに治療は必要ないと諦める方もいますが、必要に応じてクリニックなどで手術などで解決するのも手段の一つです。

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アレルギー

コンドームの使用でアレルギーによる痛みが生じている可能性もあります。日常生活のあらゆるものに含まれるゴムですが、コンドームにも使用されています。そのゴムに含まれるラテックスタンパク質によりアレルギーが発症。痛み以外に、肌が赤くなったり、痒みが生じたり、蕁麻疹が発生するなどの症状も現れます。

アレルギーとはいえ、コンドームなしでの性行為はおすすめできません。そのため、皮膚科に通院や相談、ゴム以外の「ポリウレタン」や「ポリイソプレンラバー」といった素材のコンドームを使うようにしましょう。

性感染症・膣炎

性感染症には「クラミジア」「淋病」「ヘルペス」といった様々なものがあります。膣内や膣周辺が炎症を起こしたり、傷ついたりするため、性交渉して性交痛が生じる場合もありえます。様々な種類があるため産婦人科で症状を相談し、何の病気か特定、早急な治療をクリニックなどで行うことをおすすめいたします。
また、性感染症や膣炎の可能性があると感じたら、パートナーとの性行為は控えましょう。大切なパートナーに性病をうつしてしまうリスクがあります。

膣壁や膣の奥がヒリヒリと痛む原因

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膣壁や膣の奥が痛みを感じる原因には、以下のような原因があげられます。

精神的要因

挿入時にヒリヒリとした痛みを感じるのは、無意識に挿入時に身体に力が入りやすくなっていることも原因です。挿入に対する恐怖や、過去の性行為でのトラウマ、緊張などが起因している可能性があります。

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮内膜が通常できるところ以外で発生し、腫瘍になる疾患です。最悪不妊の原因としてあげられることの多い疾患の一つと言えます。子宮の内側に本来作られる子宮内膜ですが、卵巣などに発生すると、性行為の際に痛みとなってあらわれます。

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の筋層(壁)に腫瘍ができてしまう疾患です。どの年齢層でも発症する可能性があります。性交痛以外にも不正出血や腰痛などの症状もあらわれ、深刻化すると不妊や流産の恐れもあります。

卵巣腫瘍

卵巣嚢腫とは、卵巣にできる腫瘍の総称です。婦人科での検診やその他の疾患の検査にて発見されるケースがありますが、「沈黙の臓器」と呼ばれることから発見は偶然である場合がほとんどです。自覚症状として「性交痛」や「生理痛」などがあげられますが、その病状は多岐に渡り、腫瘍の中にドロドロとした体液やサラサラとした液体が溜まったり、ガン化する腫瘍などもあります。

性交痛をそのままにしておくデメリット

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性交痛をそのまま放置しておくと、以下のようなデメリットがあります。

身体的な苦痛の強化

性交渉の度に痛みを感じ続けると「性行為=痛い」と捉えるようになるため、性交渉に対する苦手意識を持つ方は少なくはありません。そうして、恐怖や不安によって体が緊張状態になると痛みは生じやすく、更に苦手意識が強化されていくという悪循環に陥ることもあり得ます。
また、外陰部が切れたり、膣内が傷ついたりした痛みが数日に渡り続くせいで、日常生活へ支障をきたす方もいらっしゃいます。

病気を見逃す

性交痛のヒリヒリとした痛みには、様々な疾患が潜んでいます。

具体的には、

  • 子宮内膜症
  • 子宮筋腫
  • 子宮がん
  • クラミジア感染症
  • カンジダ外陰腟炎

のような疾患のサインである可能性があります。
上記のような疾患になると、

  • 女性ホルモンであるエストロゲンが減少
  • 膣内部に炎症や腫瘍ができる
  • 性感染症が原因の炎症

といったことが起こりますが、疾患と性行為時のヒリヒリとした痛みを混同して放置してしまうことが原因で、病気がどんどんと深刻化する恐れもあります。

<おりものについてのコラム>
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パートナーとの不和に繋がる

パートナーと性交渉がうまくできなかったり、「痛い」と告げることでパートナーを傷つけてしまう可能性もあります。また、性交痛の原因を分からないままにしておくことは、自身や相手を傷つけることにもなりかねません。

性行為の際にヒリヒリとした痛みを感じたときの対策

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性交痛でヒリヒリとした痛みを感じた場合にどのような対策があるのかを紹介します。お悩みの方は、こちらを参考に解決してみて下さい。

医師に相談してみる

当院では、性交痛で悩まれている患者様も名器形成やGショットなどの施術を受けに多くいらしています。事前カウンセリングにて専用の膣圧測定器を用いて膣圧を測定などで膣の形状や筋力のバランスを見ていくため、それぞれの希望に合わせたご提案が可能です。短時間かつ適切な施術なので、日常生活に支障をきたしたくない方、パートナーにばれたくない方にもおすすめしています。

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潤滑剤(潤滑ゼリー)を使う

潤滑剤(潤滑ゼリー)とは、膣に潤いを与えるために使われます。指先に潤滑剤(潤滑ゼリー)を付けて、膣内部に塗るか、男性がコンドームを着用した後に、先端に付けて使います。ドラッグストアやインターネット上で手軽に購入できるため、取り入れやすい対策の一つです。潤滑剤(潤滑ゼリー)を使用することで、男性がピストン運動をする際に起こる痛みを防げますし、スキンシップがより良いものになるでしょう。

潤滑剤(潤滑ゼリー)は、ゼリー状の柔らかいテクスチャーの製品もありますが、ウォーターベースやシリコンベース、オイルベースなど様々な種類があります。また、形状(大型のボトルタイプ、個包装)、成分や香りの有無なども商品によって違っているため、お好みのものを見つけてみてください。

パートナーに相談する

パートナーと性交渉する際に十分に膣をうるおっていない状態で挿入をしていたり、正しい方法で挿入ができていないことが原因で性交痛が生じている場合は、素直にパートナーに相談するようにしましょう。コミュニケーション取り、より良い性生活を二人で作ることも大事なことです。

手術、投薬治療

原因を特定した上で、適切な対策を取る必要があります。相談するのが恥ずかしいと感じる方も少なくはありません。しかし、痛みを放置しておくと、隠れている病気に気づかないまま、深刻化する恐れもあります。また、病院で相談することで自分にあった解決策を提案してもらえるため、早期解決を図れるでしょう。

また、エストロゲンの分泌が不十分である場合は、不足している女性ホルモンを薬やパッチなどで補ってあげるホルモン補充療法(HRT)も有効です。

心理カウンセリング

もしも性交痛の理由がメンタル面の場合、専門家とともに心と向き合い、ケアすることも重要です。医者やカウンセリングサービスを通じてトラウマの原因を解消していく必要があるかもしれません。

まとめ

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性交痛を放置すると、心身の負担や症状を引き起こしている病気の深刻化を招き、パートナーとのトラブルに繋がる恐れがあります。原因に応じた対策をすることで、性交痛の改善は期待できます。1人で悩まずに、そのお気持ちをヴェアリークリニックでぜひ聞かせてください。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

東京大学医学部の卒業後は外科専門研修を修了し、外科専門医を取得。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療にあたる中で、下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになる。その過程で、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在せず、それぞれの分野に分かれて別個で診療されていることを知り美容医療の道へ。最善の治療を患者さんに提供するべく、各分野の美容系クリニックでの修練を重ねたのちに、自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かし、下半身に関する総合的かつ専門的な美容医療を提供する「veary clinic」 を開院へと至る。