膣トレとは?骨盤底筋の基礎知識とやり方や効果について

2022.12.16

  • 女性器形成

この記事を読んでいるあなたは

  • 膣がゆるんできた気がする
  • 骨盤底筋はどうやって鍛えるのか
  • 膣トレで本当に締まりは戻るのか

上記のように考えているかもしれません。

膣トレで骨盤底筋を鍛えよう

コラム22-3

弱くなるだけで自分自身では何もできないのか?と思われるかもしれませんが、そうでもありません。骨盤底筋は鍛えられるので、少しずつ意識して鍛えていきましょう。

膣トレとは?

膣トレは、膣圧トレーニングの略で、膣や子宮周りの筋肉を鍛えて膣圧を上げるトレーニングです。膣圧が分からない方向けに膣圧を説明しますと、膣内にかかる圧力のことで、俗にいう膣の「しまり」のことを言います。

<膣についての詳しいコラム>
女性器の膣とは?その構造とゆるむ原因や改善方法について

骨盤底筋はどこにある?

骨盤底筋は、骨盤内の尾骨から恥骨の間をハンモックのように伸びている筋肉です。1つの筋肉を指すように思われがちですが、多くの筋肉で構成されており、これらの筋肉を「骨盤底筋群」と総称しています。

膣トレのやり方・鍛え方

コラム10-1

ケーゲル体操

ケーゲル体操と呼ばれる体操です。
主なやり方としては、

①膣や肛門を引き上げるようにゆっくり力を入れる
②5~15秒間そのままの状態を保つ
③ゆっくり力を抜く
④このサイクルを4回〜5回ほど繰り返します。
⑤呼吸は力を入れる時にゆっくり吸い、力を抜くときにゆっくり吐いてください。

膣トレーニングは場所や姿勢を選ばずできるため、どこでも隙間時間にトレーニングができます。動画での解説をしていますので、ぜひご覧ください


【膣トレ】女性器の膣圧が緩むとどんな症状が出てくるの?専門家医師オススメの骨盤底筋トレーニング実践!!

膣トレグッズを使ったやり方・鍛え方

ケーゲルボールと呼ばれる膣トレグッズを膣内にボールを入れて鍛える方法もあります。仕組みとしては握力を鍛えるハンドグリップと同じであり、ボールの抵抗によって、膣トレーニングに負荷をかけるトレーニングです。さまざまな素材、重さ、サイズがあるため、自身にあったケーゲルボールを選択することで、前述のケーゲル体操で膣の締め方が分からないという方のサポートになります

ケーゲルボールの入れ方

①水溶性のローションを膣やケーゲルボールに塗る
※この時、ケーゲルボールに傷がないか確認し、傷がある場合には使用を控えてください
②仰向けに寝て、リラックスし、ケーゲルボールを膣に挿入します
※ボールが複数あるタイプの場合は不快にならない範囲で挿入してください
③ケーゲル球を引き抜くため、ループや紐を膣の外に残しましょう

ケーゲルボールの使い方

①ケーゲルボールを膣で握るように力を入れます
②力を入れた状態を 5 秒間キープしてから、5 秒間緩めてください
③②を5回続けて1セットとし、1日3セットまで行えます。

注意点としては、雑菌や細菌などの感染リスクを高めてしまうため、ケーゲルボールを使用する際は、手やボールを清潔にしてください
また、やりすぎは負荷が高くなるので、やりすぎたり、誤って使用しないようにしましょう。これらの行為は、痛みや不快感、膣の裂傷を引き起こす可能性もあります。

効果はあるのか?膣トレに必要な期間は?

トレーニングを毎日しっかりと行うならば、おおよそですが、3ヶ月もすると効果を実感しやすくなるでしょう

  • 尿漏れや子宮脱の予防
  • 冷え性や生理痛の改善
  • 下腹部の痩身効果
  • 性交渉時の感度改善

のような効果が膣トレでは期待できます。ケアをしておくことで、加齢などが原因の骨盤底筋の衰弱予防につながるので、早いうちからの膣ケアをしていきましょう

<膣圧測定の詳しいコラム>
自分の「しまり」を数字で知ろう!膣圧測定について

短期間で膣の緩みを解消するには?

コラム22-4

膣トレは、筋トレと同様に効果を実感するのに時間がかかります。すぐにでも解決したい場合には、医療の力を頼るのも1つの手だと思っています
ここではその一部を紹介します。

名器形成(膣内ヒアルロン酸注射)

この施術で使用するのは、ヒアルロン酸と局所麻酔のみです(オプションで笑気麻酔などもご用意しています)。ヒアルロン酸は化粧品や食品にも使用されるほど、安全性の高い物質です。
そのため、

  • 施術後のリスクはプロテーゼなどと比べると少ない
  • 注射のみの施術であるためダウンタイムも少なく済む
  • 患者さんの状態や理想に合わせて、ヒアルロン酸の量や質をカスタマイズできる

ことから、膣の緩みを解消するには、当院では名器形成をおすすめしています。
また、後述する膣縮小手術は、出産予定がある方や妊活する方には向いていないのに対し、名器形成は妊活、妊活や出産への影響は全く関係なく、胎児への影響も一切ありません。

コラムバナー_名器形成

膣縮小手術

膣縮小手術は、筋肉と粘膜を剝がし、膣の緩んでいる筋肉を吸収糸で縫合して縫い縮める施術です。
物理的に膣の緩みを解消してくれるので、患者さんの中で第一候補に上がりやすいのですが、

  • 施術過程で粘膜や筋肉を剥がすので、粘膜の質を落としてしまうリスク
  • 伸縮性は改善されないため、新たな性交痛の原因となる恐れがある
  • 妊活、妊活や出産の予定がある方には、膣内腔が狭くなるため適応にならない

などのデメリットがあるため、適応になる方はかなり絞られます。
女性器形成を専門としていないクリニックでは、簡単に勧められてしまう可能性もあるので、注意しましょう

コラムバナー_膣縮小手術

膣ハイフ

若い頃と比較して、変化を感じている方で、なるべくお手軽に治療を受けたいという方には良い適応になる可能性がある治療です。レーザーや高周波治療などの類似治療もありますが、膣の緩みを解消できる筋層にまで届くのは今のところハイフだけと言われています。
一方で、ハイフは「効果の程度と持続期間は限定的」であるというところが弱点ではあります。ハイフより高い効果と持続を求める方には、膣内にヒアルロン酸を直接注入するという方法がおすすめです

<膣ハイフの詳しいコラム>
ハイフで膣を引き締め⁉原理と効果について

膣トレに重要な骨盤底筋の役割

コラム22-1

骨盤底筋の役割としては、

  • 骨盤内の主要な臓器を正しい位置にキープ
  • 排尿や排便のコントロールの役割
  • 男性と女性両方の性機能のサポート

が主要な役割となっています。

骨盤内の主要な臓器を正しい位置にキープ

骨盤の底で腸と膀胱や、女性の場合は子宮と膣といった臓器を支えたり、体幹を安定させたり、物を持ち上げる時にこの筋肉を使用します。

排尿や排便のコントロール

骨盤底筋を収縮することで膣、肛門、尿道の開口部が締め付け、弛緩することで緩くなり尿や便が通りやすくするといった機能調節の役割があります。

男性と女性両方の性機能のサポート

男性では、勃起機能と射精に関連、女性では、骨盤底の随意収縮(圧迫)が性的感覚と興奮に寄与し、妊娠中には赤ちゃんを支える役割があります。

骨盤底筋が弱くなる原因

コラム37-6

遺伝的に弱い方を覗いて、骨盤底筋が弱る一般的な原因としては以下のようなことがあげられます。

  • 姿勢が悪い
  • 足を組む
  • 妊娠・経膣分娩
  • 重い物を持ち上げる頻度が高い
  • 便秘や咳のいきみが多い
  • 肥満
  • 加齢や閉経

そして意外なこととのように思う方もいらっしゃるでしょうが、膣トレのやり過ぎも骨盤底筋が弱まる原因です。骨盤底筋は使わなさ過ぎも使い過ぎもよくありません。
そして、ライフサイクルの中でも骨盤底筋が少しずつ弱くなる可能性はあります。日常生活でも少しずつ意識していきましょう。

骨盤底筋が弱るとどうなる?

コラム22-2

さまざまな役割や働きを持つ骨盤底筋ですが、弱ってくると体にはどのような変化が起こると思いますか?実は皆さんの想像しているよりも影響は大きいものです。

子宮・膣

子宮が腟の中に滑り落ちたり、腟から出たりする「子宮脱」が起こる可能性があります。

また、経膣分娩を1回以上行った経験のあるほとんどの方や閉経後の方に子宮脱の影響、リスクがあるとされています
症状としては、

  • 重さを感じる
  • 骨盤または腰の圧迫感または不快感
  • 膣組織が緩んでいるように感じる
  • 性交中に痛みを感じる

などがあげられます。

<膣ならについての詳しいコラム>
膣なら(ちなら)とは?膣から空気が出る原因や改善の解説

膀胱・腸

骨盤底筋のおかげで人は、尿や便を我慢できたり、排出できるようになるのですが、骨盤底筋が緩むと以下の症状を自覚するようになります

  • トイレの際に、残尿感を感じる
  • 失禁とも呼ばれる尿漏れの問題
  • 正常な排便ができない
  • 骨盤底筋の弱る原因

こうした自覚症状が出たら、膣トレを検討してみてもよいでしょう。

まとめ

コラム22-5

膣の緩みを解消に膣トレはもちろん効果はあり、その他にも多くの恩恵が得られるでしょう

しかし、膣トレの効果は、一朝一夕で身に着くものではありません。そうしている間にコンプレックスを強化したり、思い悩む前にクリニックへ相談にいらしてくださると嬉しく思います。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

2014年東京大学医学部卒業。外科専門研修を修了、外科専門医を取得を経て、2019年に東京大学医学部附属病院にて勤務。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療に従事してきた。その過程で下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになるが、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在しないことを知る。自身で立ち上げるために各分野の美容系クリニックにて修練を重ねたのち、2022年に「veary clinic」 を開院。自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かしつつ、最善の治療を患者さんに提供している。日本外科学会認定外科専門医。日本外科学会、日本性機能学会、日本フットケア・足病医学会、日本大腸肛門病学会に所属している。