膣なら(ちなら)とは?膣から空気が出る原因や改善の解説
2023.03.17
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女性器形成
この記事を読んでいるあなたは
- 膣から空気が出るのが恥ずかしい
- 膣ならはおならなのか?
- 膣ならの改善方法が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事ではそんなあなたに「膣ならとは?膣から空気が出る原因や改善の解説」をお伝えしていきます。
膣ならとは?
膣ならという言葉を聞いたことはありますか?膣からおならのような音が出てしまうことを指す俗称です。こうした音は女性にとって恥ずかしいものですし、聞こえた時のお相手の反応も気になるかと思います。今回はそんな膣ならについて説明、改善の方法についてお伝えします。
膣ならはどんな現象?
「膣なら」は、なんらかの原因で膣がゆるむなどして、膣内の空間が広くなったために膣に空気が入り、その後体勢の変化などで空気が膣から漏れてしまう生理現象です。専門用語では「膣排気音」、膣から空気が出る現象は「クイーフ現象」と呼ばれています。
性交渉時に膣ならが出てしまい、行為に集中しにくくなる方もいらっしゃいますが、この生理現象は女性なら誰にでも起こり得る現象です。ですが、仕方がない生理現象だとは分かっていても、悩みの一つとして抱えている方は少なくはないと思います。
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膣ならはおなら?
肛門から出るおならと同じように考える方もいらっしゃいますが、おならとは違います。また、膣ならは膣で空気の出入りしているだけなので、おならのようにガスのような臭気はありません。
膣ならはどのような人が起こりやすい?
膣ならはあらゆる女性に起こる可能性があり、
- BMIが低い女性
- 若い方
に見られやすいなど言われることがありますが、根拠はありません。膣内腔が広い方、特に、入り口に比べて奥が広がっている方に多くみられます。
<女性器についての詳しいコラムはこちら>
女性器とは?膣の構造とゆるむ原因や改善方法について
膣ならが出る時
膣ならは様々なタイミングで起こり得ります。当てはまる方は、少し気を付けることで膣ならが軽減する場合もありますので、ここで見ていきましょう。
性交渉時
恐らく、多くの女性が気になるタイミングでしょう。指や陰茎が膣に出入りすることで、膣内部に空気が送り込まれやすくなりますが、激しいピストン運動や男性の動きが大きくなりやすい体位では特に膣へ空気が入りやすくなります。
タンポン・月経カップ使用時
タンポンや月経カップを挿入する際に、空気が膣内に入り込む場合があり、取り出すと膣内に入っていた空気が出て、膣ならとなることもあります。こうした女性用衛生商品は、適切に使用することで膣ならの頻度は少なくなるでしょう。
婦人科の処置と検査
婦人科で検査をしてもらう際に、手袋をはめた指や器具によって膣ならが起こることもあります。ですが、こちらもタンポン・月経カップの挿入が適切でなかった時と同様に一時的なものです。
エクササイズ
骨盤領域が伸縮することで、膣内に空気は出入りしやすくなりますが、そうした動きのあるストレッチやヨガといったエクササイズ中も膣ならは起こりうるものです。ヨガの最中に膣ならが起こるのは、骨盤が高い位置にくるポーズをすることで膣が弛緩、空気は膣内に入り、ポーズを変えることで再び骨盤が下って、膣内の空気が押し出されるためです。
ヨガのポーズには膣内へ空気をより取り込みやすくなるポーズもあり、多くの空気を取り込みやすい状態になるので、不快感を感じてヨガが楽しめない方もいらっしゃいます。こちらは呼吸をコントロールすることで緩和されますが、完全ではありません。
膣ならが出る原因
多くの女性に起こりうる膣ならですが、原因には様々なものがあります。
性交渉時の激しいピストン運動
膣と陰茎の間にすき間が出やすくなる激しいピストン運動は、空気が膣内に入り込みやすくなります。女性が両足を上げるような正常位は男性側が動きやすいのもありますが、膣が緩みやすい体勢なのでより空気が入りやすく、膣内が濡れているために音も大きく聞こえやすいです。
妊娠・出産
妊娠・出産はその過程で骨盤底筋が弱まるため、膣ならが発生する可能性が高まります。産後のダメージは1〜2ヶ月程度で回復してくるので、無理のない程度で骨盤底筋を鍛えると膣ならも緩和していきます。
更年期・閉経
更年期や閉経の時期は女性ホルモンのひとつ、エストロゲンが減少します。エストロゲンは、肌にハリや弾力の維持に欠かせないホルモンです。お肌同様、エストロゲンの減少で膣壁もハリや弾力が減るために、緩みを感じたり、乾燥を感じやすくなります。また、エストロゲンが減少すると膣内の菌のバランスが崩れ、ガスが発生。臭いがある膣ならとなることもあります。
また、更年期や閉経も骨盤底筋が緩みやすいライフステージです。膣だけでなくその周囲を支えている筋肉が弱くなると、膣も緩みやすくなります。
膣瘻(ちつろう)
稀ではありますが、膣瘻(ちつろう)が原因で膣ならが発生することもあります。
膣瘻(ちつろう)とは、膣と別の泌尿器系器官または消化器系器官の中が交通性をもった状態を指し、本来ならできない場所に穴が形成される病状です。膣壁が傷つき、膣内に尿や便、消化液が侵入するために本来は感じない臭いやガス、炎症が生じます。
原因は、
- 長時間の陣痛
- 出産時もしくは会陰切開中の裂傷
- がん・骨盤手術
などが挙げられ、世界保健機関(WHO)によると、世界中で毎年5万〜10万の女性が膣瘻(ちつろう)を発症していると推定しています。
膣ならは病気?危険性は?
膣ならは自分の意志とは関係なく起こっているために、病気ではないかと不安になる方もいらっしゃると思います。そうした不安が少なくなるようにここで詳しく紹介します。
病気
膣ならが性交渉中や性交渉後に起こることは良くあることで、正常なことです。多くの場合には病気を心配する必要はありません。しかし、下記のような症状がある場合には前述の膣瘻(ちつろう)の可能性もあります。
- 性交渉に痛みを感じる
- 膣から強い臭いを感じる
- 頻繁に尿路感染症が起こる
- 膣や肛門周辺の刺激や痛み
- 膣から膿や便が漏れる
大変稀ですが、定期的に膣ならが出ていて、次のいずれかの症状が見られてた場合には、医療機関にてご相談ください。
危険性
膣ならは危険性はありません。また、性行為中や月経カップの使用で空気が誤って押し込まれたり、入り込んでも問題ありません。ですが、空気が血管に閉じ込められる可能性 (空気塞栓症)があるため、意図的に膣へ空気を押し込んだり、入れようとしないでください。
痛み
膣ならは通常、痛みを引き起こすことはありません。もしも、痛みを感じる場合は膣瘻(ちつろう)のような病状が考えられます。医療機関にて、検査を受けることをおすすめします。
膣ならが悪化する原因
日常生活や普段何気なくしている習慣に、膣ならを悪化させる原因があるかもしれません。当てはまるものがないかチェックしてみてください。
便秘
便秘によっていきむことが多い方は注意が必要です。皆さんが考えているよりもいきむ力は腹部に対して負荷がかかっています。その負荷をかけ続けることで骨盤底筋の衰え、ますます骨盤底筋が弱まるという悪循環に繋がります。
反り腰・猫背
反り腰や猫背は骨盤底筋を弱らせる原因となります。また、背筋を正すような姿勢をキープすることがつらいと感じる場合は、骨盤底筋が低下しているかもしれません。デスクワークなどで長時間椅子に座って、作業されている方は改善グッズやストレッチで正しい姿勢で座れるように整えましょう。
膣ならを防ぐ体位
残念ながら、性交渉時に膣ならが発生しにくい体位はありません。しかし、膣ならが出やすい体位である正常位や背面の際は、パートナーと話してゆっくり動いてもらうというのも1つの手段だと思います。
膣ならの改善方法
膣ならはおならと違い、我慢できないものです。しかし、性交渉時におならの大きな音がなってしまうと困ったり、恥ずかしい思いを感じる方もいらっしゃると思います。ここでは、膣ならに対して効果の期待できる方法を紹介します。
名器形成
膣内にヒアルロン酸を注入し、膣壁に厚みをもたせ、膣の緩み改善や双方の感度アップが期待できます。また、メスを使用しない施術ですので、入院の必要がありません。
膣トレ
膣が緩みだすのは、骨盤底筋が弱まるためです。筋トレ同様に骨盤底筋を鍛えることで、しまりがよくなったり、尿漏れが改善したり、姿勢がよくなります。長時間椅子に座って働いている方や産後の方は、骨盤底筋が弱くなりやすいので少しずつチャレンジしてみましょう。
<膣トレの詳しいコラム>
膣トレとは?骨盤底筋の基礎知識や膣トレのやり方と効果について
膣ハイフ
膣にハイフをあて、引き締めるという施術です。名器形成と同じく、効果は施術後から得られますが、名器形成と比べると効果が短めとなっています。
<膣ハイフの詳しいコラム>
ハイフで膣を引き締め⁉原理と効果について
まとめ
今回は「膣ならとは?膣から空気が出る原因や改善の解説」をお伝えしてきました。膣ならはおならとは違うと分かっていてもパートナー様に聞かれたら恥ずかしいと思ったり、大切な場面で膣ならをしたくないと思う女性は少なくないはずです。
膣ならを完全に防ぐことは難しいですが、軽減したい方や膣の緩みが気になる方は、ヴェアリークリニックへ相談だけでもいらしてください。当院では、無料カウンセリングも行っています。