包茎とは?包茎の種類と病状から原因まで解説

2022.09.01

  • 男性器形成

この記事を読んでいるあなたは

  • 自分は包茎かもしれない
  • 陰茎の衛生面が気になる
  • 包茎の治療方法が知りたい

上記のように考えているかもしれません。

この記事ではそんなあなたに「包茎とは?包茎の種類や病状から原因まで解説」をお伝えしていきます。

包茎とは?

包茎とは、「男性器の亀頭部が包皮で覆われて露出していない状態」です。勃起したら亀頭が露出し、通常時は覆われている場合でも包茎になります。

包茎の場合、

  • 汚れが溜まりやすい
  • 悪臭や病気になりやすい
  • 見た目的に自信が持ちづらい

と困っている方も多いことでしょう。

包茎の種類と病状について

コラム16-2

包茎の状態により以下のような3種に分類されます。治療を検討されている方は、どの種類か大まかに知っておいてもよいかもしれません。良ければ、カウンセリングで相談される時の参考にしてください。

仮性包茎

仮性包茎は、手で簡単に包皮を剥くことができる状態です。通常時は、包皮によって亀頭が覆われていますが、手で簡単に包皮を剥いて亀頭の露出もできます。勃起時にも自然に包皮が剥けることため、比較的痛みの伴わないことが多いです。

また、同じ仮性包茎でも病状の程度には差があります。上記のように簡単に剥ける軽度の仮性包茎から、勃起時も包皮がかなり余って露出の難しい重度の仮性包茎までさまざまです。世の男性に多い状態のため、仮性包茎を積極的に治療しない方は少なくはありません。

真性包茎

真正包茎とは、常に亀頭が包皮によって覆われている状態です。亀頭と包皮の間には生理的癒着が見られ、真性包茎は勃起時でも亀頭が露出しません。勃起時は乖離せず癒着したまま大きくなるため、嵌頓包茎と同様に勃起時には痛みを伴います。

また、男性器の衛生状態を保つことは容易ではありません。衛生的に良くない状態が続くため、病気になるリスクも高く治療による改善が求められます。

嵌頓包茎

嵌頓包茎は、剥けた包皮が亀頭にかぶさらずに戻らなくなった状態です。勃起時には包皮が亀頭を締め付けながら露出するため、嵌頓包茎の方は勃起時に痛みを伴います。

この病状は最悪の場合、亀頭が壊死するリスクもあり、早急な治療が求められる種類です。亀頭を締め付けた状態が放置されると、血流を妨げられて亀頭に血液が巡らなくなるために起こります。また、嵌頓包茎の自力改善は困難を極めます。

包茎種類別の原因

包茎の原因は、包茎の種類によって異なります。それぞれの原因をここでは詳しく紹介します。

仮性包茎の原因

仮性包茎には、以下のような原因があります。

  • 生まれながらに包皮が長く余っている
  • 陰茎の成長が不十分で包皮が後退しなかった
  • 加齢の影響で包皮にたるみが出た
  • 筋肉の衰えや体重増加で下腹部がたるんで陰茎が埋もれた
  • 間違ったマスターベーションで包皮が伸びた

また、男性器の炎症を起こす頻度が高い方は、現在仮性包茎でない方も後天的に仮性包茎となる可能性も高くなります。炎症によって、包皮が厚くなったり、伸びやすくなることが原因です。

真性包茎の原因

真性包茎には、以下のような原因があります。

  • 包皮が癒着したまま成人してしまった
  • 糖尿病などで包皮の出口(包皮輪)が硬くなった

先天的に包皮と亀頭が癒着したまま成長するため、先細りペニスとなる傾向にあります。亀頭の露出の難しく、成長が阻害されることが原因です。
また、排尿や射精の困難であることから包皮内には恥垢や雑菌が溜まりやすく、汚れと悪臭の原因となります。

嵌頓包茎の原因

嵌頓包茎には、以下のような原因があります。

  • 包皮の出口(包皮輪)が狭い
  • 無理に包皮を剥いてしまう

包皮の柔軟性が無いことから包皮輪が伸び切らず、亀頭に引っかかってしまうことが原因です。血流障害を起こしてしまう可能性があるため、包茎状態から剝く時は戻すことも忘れないでください。もしも、カリにひっかかり元に戻らない場合は、速やかに医療機関で処置してもらいましょう。

包皮の役割

包皮が多いことで自信が持てずに恥ずかしい思いをされる方もいらっしゃるでしょう。それゆえ自身の身体の一部なのに知らないこともあるかもしれません。ここでは、そんな包皮について解説します。

亀頭を守る役割

包皮には亀頭を保護する役割があると考えられます。亀頭は繊細で傷つきやすい部位です。また、傷がつくと感染のリスクも高まりますが、そうした菌の侵入から包皮は亀頭を守っています。

性感帯としての役割

包皮は微細な感覚を感じやすい器官が多く、性感帯としての役割があるとされています。亀頭だけが性的な感覚を司るように思われる方も多いでしょう。
ですが、意外にも亀頭の感覚は鈍く、痛みや圧迫感といった大きな刺激の方が感じやすい器官です。そのため、適切な快感を得るには、亀頭と包皮の双方が重要になってきます。

包皮が剥ける時期

ご存知かもしれませんが、生まれたばかりの男の子は、みんな包茎です。小児期においては亀頭が成熟していないため、包皮の出口があまり伸びない状態できつく、亀頭と包皮は密着してはがれません。
そして、癒着した包皮はその後、おおよそ3歳くらいまでに剥けるようになります。さらに、二次性徴が発現して生殖器が成長する12歳〜15歳くらいまでには、包皮を差し障りなく下げられるようになります。

剥けるようになる理由としては、

  • 包皮と亀頭の間に垢や分泌物が溜まり隙間ができる
  • 陰茎が成長した
  • 勃起により引っ張られる

などのようなことが関係していると言われています。

包茎のさまざまなデメリット

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包茎は、そのまま放置していても問題が無いように思われますが、包茎の種類によります。ここでは包茎のデメリットを解説します。

包茎を放置するデメリット

子供のころの包皮は、ほどんど問題のない状態ですが包茎を放置したままだと、

  • 排尿が失敗しやすい
  • 汗や尿、恥垢などが包皮内に溜まりやすい
  • 亀頭に炎症が出やすい
  • 膀胱炎を始めとする尿路感染症になりやすい
  • 亀頭の血行不良なりやすい
  • 発育が阻害されるため、見た目へ影響が出やすい
  • 勃起時、痛みを伴う場合もある

というようなデメリットが起こりやすくなります。

仮性包茎のデメリット

上記2種と比較すると、デメリットらしいデメリットがありません。
きちんと亀頭と包皮の間を綺麗にできれば、衛生面は問題ありませんが

  • 毛が巻き込まれて痛みを感じる
  • 排尿がしずらい
  • 尿が包皮に溜まる
  • コンドームが外れやすい

というようなデメリットを感じる方も多いかと思います。また、包皮が長い方は洗いにくいことから、臭いが気になるという方もいらっしゃいます

真性包茎のデメリット

構造上、亀頭と包皮の間がほとんど洗えないため、細菌や真菌、ウイルスが繁殖しやすい状態です。
このため、以下のような疾患を引き起こす可能性があります。

  • 亀頭包皮炎
  • 尿路感染症
  • 性感染症

これらの疾患にかかると、

  • 痛み
  • かゆみ
  • 赤み
  • 皮がめくれる

などのトラブルが起こります。これらの病状を繰り返すことで起こりうるデメリットは、包茎が悪化、膀胱炎や腎盂腎炎にかかるなどです。特に腎盂腎炎は最悪の場合、命にかかわる危険もあります。
また、清潔な状態を保つのが難しく、臭いも強めになります。加えて、亀頭が露出しないため、円滑な性交渉になりにくく、コンプレックスを抱えて自信をなくされる方もいます。

嵌頓包茎のデメリット

嵌頓包茎の場合はデメリットというよりも、医学的に極めて危険な状態であることに留意が必要です。亀頭は露出していても、包皮口がパンパンに腫れ上がった見た目になります。この状態を継続すると、血液の循環が悪化して、生殖機能や排尿に問題を抱えてしまう可能性が高いです。さらに、包皮を元に位置に戻すことができなければ、陰茎組織は壊死する恐れがあります。

まとめ

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包茎治療によって、見た目や衛生環境の改善がされることで、

  • 自分に自信が持てる
  • 日常生活での不便さが軽減される
  • 早漏がよくなる

といったメリットが挙げられます。包茎でお悩みの方、お困りの方は、お話をお聞きいたしますので、ぜひカウンセリングしにいらしてください。お待ちしております。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

東京大学医学部の卒業後は外科専門研修を修了し、外科専門医を取得。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療にあたる中で、下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになる。その過程で、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在せず、それぞれの分野に分かれて別個で診療されていることを知り美容医療の道へ。最善の治療を患者さんに提供するべく、各分野の美容系クリニックでの修練を重ねたのちに、自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かし、下半身に関する総合的かつ専門的な美容医療を提供する「veary clinic」 を開院へと至る。