膣ヒアルロン酸の次はこれ。再生医療で叶える“膣の若返り”──幹細胞培養上清液という新選択肢

2025.12.03

この記事を読んでいるあなたは

  • 膣の乾燥や性交時の違和感・痛みが気になる
  • 出産や加齢による膣のゆるみ・ハリの低下を感じる
  • デリケートゾーンの黒ずみやにおいを改善したい

上記のように考えているかもしれません。

今、注目される“膣の若返り”治療

女性のライフステージとともに変化するデリケートゾーンの悩み

女性の体は、年齢やホルモンバランスの変化、出産などのライフイベントによって大きく変化します。特に膣や外陰部といったデリケートゾーンは、そうした変化の影響を受けやすい部位のひとつです。20〜30代では出産後の膣のゆるみや乾燥感、40代以降になると女性ホルモンの減少による粘膜の萎縮や潤い不足、においの変化などが現れやすくなります。さらに、更年期以降は膣の弾力低下や性交時の痛み、尿もれなどのトラブルを感じる方も増えます。これらは年齢を重ねるうえで自然な変化ですが、近年は「我慢せずケアする」という考え方が広まりつつあります。デリケートゾーンの悩みを改善することで、快適さだけでなく、自信や前向きな気持ちを取り戻すことにもつながります。

「膣ヒアルロン酸」に続く新しい選択肢としての幹細胞治療

これまで、膣の乾燥やハリの低下といった悩みに対しては、「膣ヒアルロン酸注入」が代表的な治療法として広く行われてきました。ヒアルロン酸の保湿効果とふっくらとしたボリューム感により、潤いや弾力を補うことができるため、多くの女性に支持されています。しかし、ヒアルロン酸は時間の経過とともに体内に吸収されてしまうため、効果を維持するには定期的な施術が必要です。また、根本的に粘膜や組織を“若返らせる”わけではないという限界もあります。

そこで近年注目を集めているのが、幹細胞培養上清液を用いた再生医療による膣治療です。幹細胞が分泌する成長因子やサイトカインなどの生理活性物質が、膣粘膜や血管、コラーゲン生成を促進。自らの細胞を活性化し、内側から潤いと弾力を取り戻す根本的なアプローチが可能になります。

“補う”から“再生させる”時代へ──。
膣ヒアルロン酸に続く新しい選択肢として、再生医療は自然で持続的な若返りを目指す女性に注目されています。

幹細胞培養上清液とは?再生医療の基本メカニズム

幹細胞が分泌する成長因子・サイトカインとは?

幹細胞とは、さまざまな細胞に分化し、傷ついた組織を修復する力を持つ“体の再生工場”のような細胞です。その幹細胞を培養する過程で得られる上澄み液が「幹細胞培養上清液」です。この上清液には、成長因子(グロースファクター)やサイトカインと呼ばれる生理活性物質が数百種類以上含まれています。これらは、細胞の修復や再生、血流の促進、コラーゲンやエラスチンの生成をサポートする働きを持ち、肌や粘膜の若返りに重要な役割を果たします。膣に注入された場合、これらの成分が粘膜細胞や線維芽細胞を活性化し、潤い・ハリ・弾力を内側から取り戻すことが期待されます。また、炎症を抑え、ターンオーバーを整える作用もあるため、黒ずみやにおいといったデリケートゾーン特有の悩みにもアプローチできます。つまり、幹細胞培養上清液は「細胞そのものを入れる」のではなく、体に『ここを元気にしてね』と伝える信号だけを届ける治療」というイメージです。安全性と効果のバランスに優れた再生医療の形として注目を集めています。

膣への幹細胞培養上清液注入「膣うる」の効果

膣の乾燥・弾力低下・黒ずみ・においへのアプローチ

膣の乾燥や弾力の低下、黒ずみ、においは、多くの場合、年齢やホルモンバランスの変化によって膣の粘膜が弱くなり、血流やターンオーバーが低下することが原因です。幹細胞培養上清液を膣に注入すると、幹細胞が分泌する成長因子やサイトカインが働きかけ、膣の粘膜や線維芽細胞を活性化します。その結果、

  • 潤いの回復:粘膜の水分保持力が高まり、乾燥感が改善

  • 弾力・ハリの改善:膣組織が内側から引き締まり、柔軟性や弾力がアップ

  • 黒ずみや色素沈着の軽減:ターンオーバーが整い、くすみや黒ずみが目立ちにくくなる

  • においの軽減:血流や粘膜機能が改善され、細菌環境のバランスが整いやすくなる

といった変化が期待できます。外側からのケアだけでは届きにくい膣の内部の細胞そのものを元気にする治療で、自然で健康的な状態に導くことができます。

膣うるの費用

当院が扱っている幹細胞培養上清液は、細胞を直接注入するのではなく、幹細胞が分泌した再生因子のみを利用するため、拒絶反応や腫瘍化のリスクが低いとされています。国内の安全基準を満たした製剤を使用しています。

日常生活への影響・注意点・施術間隔

1. 日常生活への影響
・注入後も日常生活は基本的に可能です。
・軽い違和感やむくみ、軽度の出血が起こることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
・入浴や軽い運動は可能ですが、施術当日の過度な負荷や膣への強い刺激は避けた方が安心です。

2. 注意点
・性行為やタンポンの使用は、施術後2日間は控えることが推奨されます。
・注入部位の感染予防のため、清潔な状態を保つことが重要です。
・腫脹、出血、疼痛などがあります。腫れや出血は起こったとしてもわずかで、数日以内に治まります。
 疼痛も数日以内に治りますが、痛み止めを内服していただくことも可能です。
 体調不良や出血が続く場合は、医師に相談してください。

3. 施術間隔の目安
・個人差がありますが、一般的には1ヶ月間隔で2〜3回程度の施術を推奨。
・継続的に若返り効果を維持したい場合は、医師と相談しながら定期的なメンテナンスを行うことが推奨されます。

膣ヒアルロン酸との違い・併用の可能性

膣ヒアルロン酸注入と幹細胞培養上清液注入は、どちらも膣の潤い・ハリ・弾力を改善する治療ですが、そのアプローチには違いがあります。

1. 即効性 vs 再生力
  • 膣ヒアルロン酸:潤いとボリュームをすぐに補う即効性が特徴。乾燥やハリ不足の改善を短期間で実感できます。

  • 幹細胞培養上清液:細胞自体を活性化することで、時間をかけて自然な再生を促す根本的アプローチ。潤い・弾力・黒ずみやにおい改善など、長期的な効果が期待できます。

2. 併用による相乗効果
  • ヒアルロン酸で即効的な潤いを補いながら、幹細胞培養上清液で細胞の再生を促すことで、短期的な改善と長期的な若返りの両方を実現できます。

  • 併用することで、単独治療よりもより自然で満足度の高い仕上がりが期待でき、施術後の違和感や不自然さを最小限に抑えることも可能です。

まとめ

幹細胞で叶える、“内側から潤う”未来の膣ケア

幹細胞培養上清液による膣ケアは、単なる保湿や一時的な改善ではなく、膣の細胞そのものを活性化する再生医療です。成長因子やサイトカインが粘膜や線維芽細胞に働きかけ、潤い・ハリ・弾力を内側から回復。乾燥や弾力低下、黒ずみやにおいといった悩みに、根本的にアプローチします。

膣の乾燥やハリの低下、黒ずみやにおいなど、デリケートゾーンの悩みは人それぞれ。まずは専門医による診察・カウンセリングで、自分の状態を正しく知ることが大切です。カウンセリングでは、膣の状態やライフスタイルに合わせて、幹細胞培養上清液やヒアルロン酸など、最適な治療プランをご提案します。自分に合ったケアを選ぶことで、より自然で健康的な潤いと弾力を取り戻すことができます。

まずはお気軽にご相談ください。小さなお悩みでも、早めのチェックが将来の快適さにつながります。

➡ 施術内容や料金、詳しいメニューはこちらからご覧いただけます。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

2014年東京大学医学部卒業。外科専門研修を修了、外科専門医を取得を経て、2019年に東京大学医学部附属病院にて勤務。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療に従事してきた。その過程で下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになるが、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在しないことを知る。自身で立ち上げるために各分野の美容系クリニックにて修練を重ねたのち、2022年に「veary clinic」 を開院。自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かしつつ、最善の治療を患者さんに提供している。日本外科学会認定外科専門医。日本外科学会、日本性機能学会、日本フットケア・足病医学会、日本大腸肛門病学会に所属している。