乳首の黒ずみの原因とは?ピンク色にする方法や治療を紹介

2024.01.29

  • フェムテック

この記事を読んでいるあなたは

  • 乳首の色が黒いのはなぜ?
  • 乳首が黒ずむ原因が知りたい
  • 乳首をピンクにする治療やケアが知りたい

上記のように考えているかもしれません。

乳首の色がピンクではなく黒くなるのはなぜ?

コラム38-3

温泉やサウナで他の方と比べて自分の乳首の色が黒っぽいのではないかとお悩みの方もいらっしゃると思います。誰にも相談しにくいお悩みだからこそ、乳首の色がおかしくないか、キレイなピンクに見えなくて辛いと悩んでいませんか?ここでは乳首が黒くなる要素であるメラニンを中心にお話したいと思います。

乳首の色を決定するメラニンとは?

メラニンは、髪の毛や皮膚、瞳の色を決定する要素の1つです。メラノサイトと呼ばれている細胞がメラニンを生成し、頭部や身体を紫外線のさまざまなダメージから守る働きがあります。日焼けやシミのせいでメラニンは悪く見られがちですが、メラニンが少ないと炎症や皮膚がんの発症リスクが高くなります。

また、人間のメラニンは以下の3つの種類です。

  • ユーメラニン
    茶色〜黒色系の色素。髪や肌、瞳の色を暗い色にする。
  • フェオメラニン
    黄色~赤色系の色素。唇や乳首などをピンクにする。
  • ニューロメラニン
    黒色の色素。脳の神経細胞を着色するため、見た目には影響を与えない。

すべての人間はメラノサイトの数こそ同じですが、そこから生成されるメラニンの量や比率は個人で異なります。髪や肌、瞳の色などの見た目に変化が出るはこのためです。

乳首の色が黒ずむかピンクかは遺伝次第

元からある肌の色と同様に乳首の色がピンクになるか、黒ずみやすいかは遺伝次第となっています。ユーメラニンとフェオメラニンの割合は遺伝によって決まっているため、もともとユーメラニンの多い方は乳首が黒ずみやすいですし、フェオメラニンの多い方は乳首が明るい色やピンクになりやすいです。
そして、日本人はユーメラニンの割合が多い傾向にあり、乳首やワキ、デリケートゾーンといった部位にも当てはまります。生まれ持ったものであることに加えて、乳首はメラニン色素が多い部位でもあります。そのため、髪の毛が黒色もしくは黒色に近い方は乳首も黒ずみやすいので、不安に思わなくても大丈夫です。

乳首の皮膚は黒ずみが目立ちやすい

乳首の皮膚は他の皮膚に比べても薄く、非常にデリケートな部位です。そのため、乳首の黒ずみが他の部位よりも目立って見えてしまいます。加えて、皮膚が薄いということは刺激を受けやすく、メラニンは刺激を受けると生成されるため、黒ずみやすい部位ということになります。

YouTubeチャンネルでも解説しているので、よければご覧ください。


「乳首の色が黒いのはなぜ?」原因の究明でアソコが黒ずみになる真相も明らかに。

乳首の黒ずみ=男性経験が多い「ではない」

コラム6追加-1

勘違いされている方もいらっしゃいますが、男性経験の多さと乳首の黒さは関係ありません。理由は遺伝による要素が大きいのもありますし、このあと解説するさまざまな原因によって黒くなりやすいとされているためです。乳首の色で男性経験の多い少ないを判定するといった医学的な根拠はないので、安心してください。

乳首がピンク色から黒ずむ後天的な原因

コラム25-2

生まれた時や小さい頃の乳首はピンクだったのに、年齢を重ねていくと乳首が黒ずむようになるのはなぜと疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。実は遺伝子の他にも後天的なことが原因で乳首がピンクから黒ずむこともあります。ここではさまざまな原因について触れていきます。

女性ホルモンの影響

女性ホルモンが活発になる思春期以降になると、乳首は黒ずみ始めるのが一般的です。同様に、デリケートゾーンやワキも同じように黒ずみが目立ちやすくなります。これは自然な生理現象であり、多くの方が経験するものです。

女性ホルモンの分泌量が大きく変化するタイミングとして、

  • 妊娠や出産
  • 更年期
  • ホルモンバランスの乱れ

などがあげられます。一時的に女性ホルモンの分泌量が増加することで、黒ずみが目立つようにもなります。もちろんこれらの現象には個人差があるものです。よって全ての方に同じ程度が当てはまる訳ではありませんが、授乳の終了やホルモンバランスの改善で女性ホルモンの分泌量がバランスよくなることで元に戻ります。

また、閉経後は乳首の黒ずみが自然と落ち着いて、乳首がピンクになることもあります。これは女性ホルモンの分泌が減少するために起こるとされていますが、具体的な数値として把握されているわけではありません。

下着などの圧迫や摩擦による刺激

適切なサイズでない下着や過度な運動は、乳首が黒ずむ原因となります。胸への圧迫や摩擦が生じやすくなるためです。そうした刺激に耐えようとメラノサイトを活性化し、肌はメラニンの生成を促進したり、表皮が厚くなるといったことが起こります。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーの乱れも乳首が黒ずみやすくなる原因です。通常、刺激や炎症などが原因で生成されたメラニンは、古くなった皮膚細胞とともに28日周期で体外へ排出されます。これが肌の新陳代謝、俗に言う「ターンオーバー」の過程です。しかし、ターンオーバーのサイクルに乱れが生じたり、肌に長期間刺激が加わり続けると、メラニンの適切な排出が阻害されます。その結果、メラニン肌の奥深くに留まり、次第に「色素沈着」と呼ばれる現象が生じます。

さらに、年齢とともに肌のターンオーバーが乱れやすくなるため、黒ずみが目立ちやすくなる要因とされています。加齢によりターンオーバーが遅くなることで、肌の表面に古い角質やメラニンが残りやすくなり、それがくすみや黒ずみとして現れることがあります。

炎症

乳首が黒ずむ原因として、皮脂の過剰分泌による炎症が考えられます。乳首には多くの皮脂腺が存在し、皮膚に皮脂を分泌する役割を担っています。皮脂は、肌を保湿・保護し、肌の健康にとっても重要なものです。ですが、何かのきっかけで皮脂の分泌バランスが崩れることもあります。

そのため、外部からの刺激に敏感な状態になり、下記のような病状が生じます。

  • 肌の乾燥
  • かぶれ
  • かゆみ
  • 赤み

また、乳首はもともと皮膚が薄く、皮膚のバリア機能が比較的弱い部位です。こうしたことから色素沈着が起こり、だんだんと乳首の色がピンクからくすんでいくようになります。

本格的に乳首をピンクにする治療

コラム31-1

普段のケアだけでは改善の難しい「乳首の黒ずみ」でお悩みの方に、乳首をピンク色に近づける治療を紹介します。

ピンクインティメイト

VIOラインを始めとする色素沈着が出やすい部分の黒ずみを改善へと導き、ピンクにする医療用のピーリング剤です。もちろん乳首や乳輪も適応部位となりますが、

  • 鼠蹊部
  • ワキ
  • ひじ
  • ひざ
  • くるぶし

などにも使用できます。

ピンクインティメイトは、上記のような皮膚が薄く敏感な部位にも使用できるように成分を配合しています。そのため、その他のピーリング剤と比較しても肌に優しくアプローチして、ダウンタイムが少ないことが特徴です。

主に以下のような成分が配合されています。

  • クロロ酢酸:肌を引き締める
  • コウジ酸:メラニンの生成を抑える
  • バイオ刺激因子:皮膚の再生を活性化する
  • ビサボロール:皮膚を柔らかくする

これらの成分が、肌のトーンを明るくし、新たな黒ずみを予防します。このピンクインティメイトは、ヴェアリークリニックでも取り扱っています。気になる方はぜひ無料カウンセリングにて、ご相談ください。

レーザー治療

乳首や乳輪にレーザーを照射して改善する治療です。この治療方法は、シミやそばかすの治療にも使用されていますが、乳首や乳輪が適応部位になるレーザーもあります。レーザーを照射することで、メラニン色素が徐々に分解・排出され、乳首や乳輪の黒ずみが改善していく仕組みです。この治療は、日光や加齢によって生じる色素沈着を軽減し、肌を均一で明るいトーンに整えることが期待できます。

様々なクリニックがこの治療を提供しており、各クリニックで異なるメーカーの機器を使用していることがあります。それに伴い、改善までの施術回数や費用などもクリニックによって異なります。
※レーザー治療は、ヴェアリークリニックでの取り扱いはありません。

市販のクリームで乳首の黒ずみを改善してピンク色にできる?

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残念ながら、市販のクリームだけでは乳首をピンクに戻すことは難しいでしょう。さまざまな製品が販売されていますが、市販で購入できる「医薬部外品」と呼ばれる製品の効果は「人体に対する作用がおだやかなもの」になります。この医薬部外品は治療と言えるほどの効果は有さず、改善効果は弱いものです。どちらかと言えば予防が目的であるため、乳首の黒ずみ改善には向いていません。

乳首をピンク色に保つ黒ずみ対策

コラム38-6

自身の理想とするピンク色を保つには、治療後も乳首の黒ずみケアで対策することが大切です。日常生活でできる黒ずみケアも紹介するので、参考にしてみてください。

常に乳首に触れる下着を見直す

シルクやコットンなどの肌に優しく、慢性的な刺激を軽減する下着を選ぶように心がけましょう。硬い繊維でできた下着を着用すると摩擦による刺激が大きくなり、肌に負担をかけてしまいます。

そして、黒ずみ対策には下着のサイズ選びも重要です。自身にあった適切ななサイズを選ぶことで黒ずみのリスクは軽減できます特にジョギングなど激しい運動をされる方は、スポーツブラを使用することも大切です。黒ずみ以外にも乳房が垂れてしまう原因となるため、サイズの合った下着を選ぶようにしてください。

乳首を強く洗わない

乳首はもちろん、皮膚を洗う際は優しく、強い刺激を与えないようにしてください。強い摩擦は色素沈着の原因です。体を洗う時のスポンジやタオルの素材も、できれば肌に優しいものを選んで黒ずみ対策しましょう。

バストのスキンケアを行う

入浴後、お顔と同じようにバストもスキンケアを行いましょう。日々下着による乾燥や擦れによって、乳首は想像以上にダメージを受けているため、黒ずみの原因である色素沈着が起こりやすい部位です。乳首も保湿を丁寧にすることで、黒ずみ対策となります。

この時気をつけたいのが、ケア用品にアルコール成分が含まれていないかです。含まれているものを使用すると、お肌が乾燥気味の方は乾燥が悪化する可能性があります。具体的には、エチルアルコール(エタノール)が有名かもしれませんね。スキンケア商品をつけて、ヒリヒリ・ピリピリしたり、痛みを感じた場合には、まずは使用を停止して必要なら医療機関で相談することをおすすめします。肌トラブルになりやすい方やパッチテストで異常が出た方はノンアルコール製品など肌に優しい製品がよいでしょう。

また、スキンケアをしたあとは、すぐに下着をつけるのは控えてください。下着がしめって蒸れてしまうためです。蒸れて擦れると対策にならず、悪化する可能性もあります。ひと手間かかりますが、化粧水やクリームが乾いてから下着を着用することをおすすめしています。

まとめ

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乳首の黒ずみは、個人差のあるものです。先天的なものから後天的なものまでさまざまな原因があります。まずは日常生活でできるケアで軽減することから始めてみましょう。
そうしたケアで改善が難しい、これだけ黒いのは自分だけかも知れないとお悩みの方はぜひ、ヴェアリークリニックで相談へいらしてください。無料のカウンセリングも行っています。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

2014年東京大学医学部卒業。外科専門研修を修了、外科専門医を取得を経て、2019年に東京大学医学部附属病院にて勤務。性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門とする外科診療に従事してきた。その過程で下半身の美容的な悩みを抱える患者さんから相談が多く寄せられるようになるが、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関が存在しないことを知る。自身で立ち上げるために各分野の美容系クリニックにて修練を重ねたのち、2022年に「veary clinic」 を開院。自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および解剖の知識を生かしつつ、最善の治療を患者さんに提供している。日本外科学会認定外科専門医。日本外科学会、日本性機能学会、日本フットケア・足病医学会、日本大腸肛門病学会に所属している。