この記事を読んでいるあなたは

• マッサージピール(PRX-T33)とは？
• マッサージピール(PRX-T33)の効果を知りたい
• マッサージピール(PRX-T33)のセルフ施術によるリスクを知りたい

上記のように考えているかもしれません。

この記事ではそんなあなたに「マッサージピールとは？その効果やダウンタイムについて解説」をお伝えしていきます。

マッサージピール(PRX-T33)とは

マッサージピールとは、イタリア製の薬剤である「PRX-T33」という薬剤を使用して行うピーリングの一種です。この施術により、肌の治癒能力が促進されるため、コラーゲンの産生が増えることから「コラーゲンピール」とも呼ばれています。

通常のケミカルピーリングは、肌に一定の刺激を与えるもので、施術後のメイクやスキンケア用品にも制限があります。一方、マッサージピール(PRX-T33)は、皮膚を剥離せずに真皮層まで美容成分を浸透させることができます。そのため、ケミカルピーリングよりも刺激が少ないので、施術による痛みを抑えられ、ダウンタイムが短くできるのがメリットです。

マッサージピール(PRX-T33)のダウンタイム

マッサージピール(PRX-T33)のダウンタイムは、ほとんどありません。施術当日から化粧してお帰りいただけます。また、お肌のターンオーバーから皮膚がポロポロと剥けてくることもあるかもしれません。ですが、この症状は一時的なもので、2〜3日程度でおさまります。

マッサージピール(PRX-T33)で効果を実感できる施術回数

マッサージピール(PRX-T33)は、初回から肌のハリや輝きを感じられる人が多い施術方法でもあります。
また、肌質の改善については、5回目くらいから感じられる方が多いです。肌の美しさを保つためには、定期的に施術を受けられることをおすすめいたします。

マッサージピール(PRX-T33)のメリット

きれいなお肌を目指すための施術はいくつかありますが、マッサージピール(PRX-T33)には以下のメリットがあります。

複数のお悩みにアプローチ

マッサージピール(PRX-T33)は、様々な肌の悩みに対処する効果的な方法です。この施術では、ピーリング作用によるコラーゲンの産生と有効成分による美白効果を得ることが可能です。
例えば、

• 肌のハリ
• 小じわ
• ニキビ跡
• たるみ
• 毛穴
• シミやくすみ

など、複数のお肌トラブルにアプローチできます。
加えて、年齢を重ねていくと肌の悩みは１つだけでなく、複数になることもあります。マッサージピール(PRX-T33)なら、1つの施術でさまざまな肌の悩みの改善を図り、美肌を目指すこともできるでしょう。

施術直後から効果を実感

マッサージピール(PRX-T33)は、施術直後からその効果を感じることができる施術です。美容施術の中には、ダウンタイムが過ぎてから効果を実感するものもありますが、マッサージピール(PRX-T33)は早い段階から効果を期待でき、即効性を求める方にも適しています。

すぐに効果が現れると、一時的で継続的な効果が期待できないのではないかと心配される方もいるでしょう。しかし、マッサージピール(PRX-T33)は、施術後から中期的にわたりコラーゲンの生成が活発し続けるため、その効果が途切れにくいのが魅力です。
つまり、即効性と持続性を兼ね備えているのです。マッサージピール(PRX-T33)の施術直後に肌のハリを感じつつ、時間が経つにつれて艶やかな肌になることも期待できます。

肌質を問わずに受けられる

マッサージピール(PRX-T33)は、一般的なケミカルピーリングと異なり、マイルドな薬剤を使用します。肌への刺激が少ない施術なので、肌質を問わずに施術を受けられます。これまで肌が敏感で、ケミカルピーリングが受けられなかった人も、施術を受けることが可能です。個人差があるものの、マッサージピール(PRX-T33)後に肌に赤みを生じることがありますが、施術後の皮むけがほとんどないので、施術後直後のメイクもできます。

短時間の施術

マッサージピール(PRX-T33)は、薬剤を肌に塗って、少し時間を置いてから洗い流す工程で施術が完了します。トータルの施術時間は10〜15分程度と短時間で済むので、仕事や学校、育児などで忙しい女性もスケジュールを組みやすい施術です。また、繰り返し施術を受けることで、長期的にコラーゲン産生や美白効果を期待できますが、1回の施術でも十分な効果を得られます。

マッサージピール(PRX-T33)の成分

マッサージピールで使う薬剤であるPRX-33ですが、主に以下の3つの成分が含まれています。

• トリクロロ酢酸
• 過酸化水素
• コウジ酸

それぞれの成分について、ここでは解説していきます。

トリクロロ酢酸

トリクロロ酢酸は、肌のターンオーバーを促進し、コラーゲンの産生を促す成分です。この成分は、表皮だけでなく真皮まで働きかけ、角化細胞や繊維芽細胞の成長を促進する働き、皮膚を再生する効果に優れています。
優秀な効果を発揮する一方、トリクロロ酢酸は強力なピーリング効果を持つ薬剤でもあります。副作用である剥離や赤みが強く出るため、以前は使用が控えられていました。しかし、近年では後述する過酸化水素を使用することでトリクロロ酢酸の効果を得つつ、お肌への刺激を最小限にすることが可能になりました。

過酸化水素

過酸化水素は、皮膚の剥離を抑えつつ、コラーゲンの生成を促進する成分です。前述の通り、この成分はトリクロロ酢酸によるお肌の刺激を和らげる働きがあります。トリクロロ酢酸よりも迅速に浸透するため、ダウンタイムが少なく済むのはこのおかげです。

コウジ酸

コウジ酸は、麹から発見された天然由来の美白成分です。メラニンの合成に関与する「チロシナーゼ」や「TRP-2」を抑える効果があります。これにより、肌の中でメラニン色素が生成されにくくなるため、美白に対する効果が期待できます。

マッサージピール(PRX-T33)のお悩み別改善効果

マッサージピール(PRX-T33)は、以下のような肌のお悩み解決を期待できます。

お肌のハリ・小じわ改善

マッサージピール(PRX-T33)には、お肌のハリや小じわの改善に効果が期待できます。失われたハリや小じわは年齢を重ねると気になる方も増えてくる方も多いでしょう。
ですが、その原因には、乾燥や紫外線からのダメージなども関係しています。お肌はダメージを受けると、肌を構成する「真皮」という部分の「コラーゲン」と「エラスチン」が減少したり、破壊されます。真皮はお肌の土台です。土台である部分が崩れると、お肌の表面である「表皮」をが支えきれなくなり、ハリや小じわが目立ちやすくなります。
しかし、マッサージピール(PRX-T33)は、お肌の自然治癒力を活性化したり、施術から数ヶ月ほどコラーゲンの産生を活発にします。その結果、お肌のハリがアップしたり、小じわが目立ちにくくなります。

シミ・くすみ

マッサージピール(PRX-T33)は、シミやくすみの改善も目指すことも可能です。前述の通り、施術で用いる薬剤には、美白効果のあるコウジ酸が含まれています。コウジ酸は、メラニン生成に関わる酵素の働きを抑えることで、色素沈着を起こりにくくします。また、コウジ酸にはお肌の糖化を抑える作用もあるため、加齢による黄ぐすみにも効果的です。

ニキビ跡

マッサージピール(PRX-T33)は、軽度であればニキビ跡によるクレーター肌の改善も図れます。ニキビ跡は、炎症に毛穴の周りの組織がダメージを受け跡になっている状態です。ダメージが真皮まで及ぶと、肌のターンオーバーで治ることは難しいでしょう。
しかし、マッサージピール(PRX-T33)で中期的にコラーゲンの産生をサポートすることで、肌がふっくらするため、肌の凹凸が目立ちずらくなります。また、マッサージピール(PRX-T33)は美白効果もあるので、ニキビ後の色素沈着の改善を目指せます。

妊娠線やストレッチマーク

妊娠線やストレッチマークと呼ばれる傷跡の改善にも、マッサージピール(PRX-T33)は向いています。これらの傷跡は、皮膚が急速に伸展することで、皮膚の深い層である真皮真皮層が断裂してしまうことが原因です。そのため、治りにくく、そのままでは傷跡が完全に消えることはありません。月日の経過とともに赤紫色から白色に変化して目立ちにくくなりますが、気にされる方も多いことでしょう。

ですが、この施術によって促進されるコラーゲンの産生効果が、お肌の修復をサポートし、体に残っている妊娠線やストレッチマークの改善へ導いてくれます。定期的な施術で、傷跡は気になりにくくなるでしょう。

マッサージピール(PRX-T33)とケミカルピーリングの違い

美容医療で受けられるピーリングには、これまで紹介してきた「マッサージピール(PRX-T33)」と「ケミカルピーリング」がありますが、この2つの違いが分からないというお声をカウンセリングでもお聞きします。ここでは、その違いについて触れていきたいと思います。

作用する部位の違い

マッサージピール(PRX-T33)は真皮層に作用しますが、ケミカルピーリングは角質層に作用します。言い換えれば、お肌の奥に重点を置くのか、それとも表面的にアプローチするのかという違いがあります。

効果の違い

先ほど、作用する部位に触れましたが、アプローチする部位が違うということは効果も異なってきます。

マッサージピール(PRX-T33)は、お肌の土台から改善していく施術です。具体的には、小じわやたるみの改善に効果を発揮します。
一方、ケミカルピーリングは古い角質の除去や毛穴汚れを排出し、お肌の表面を整える施術です。例をあげるなら、ケミカルピーリングはイチゴ鼻やその他毛穴黒ずみの改善に高い効果を発揮します。

どちらも効果的な施術ですが、肌の悩みや目指す効果によって選択すると良いでしょう。

ダウンタイムの違い

ダウンタイムの短いマッサージピール(PRX-T33)に対し、ケミカルピーリングは使用される薬剤や濃度によって、ダウンタイムが長く必要になることもあります。ケミカルピーリングでは、皮膚を剥離するため、炎症やかさぶたになることもあるので、事前にお肌の状態や大切なご予定などをしっかり相談の上、受けるようにしましょう。

マッサージピール(PRX-T33)の注意点

肌への刺激を抑えながら施術が可能なマッサージピール(PRX-T33)ですが、施術を受けるときには、いくつかの注意点があります。

副作用のリスク

マッサージピール（PRX-T33）にも、注意が必要な副作用のリスクも存在しています。例えば、施術後に一時的な赤みや皮膚の剥離(皮むけ)が起こることもあります。しかし、この薬剤は、他のケミカルピーリングと比べて肌への刺激が控えめです。よって、多くの場合は、1週間ほどで落ち着いてきます。
また、施術による副作用は、施術直後ではなく3日後などに現れることもあります。保湿や紫外線対策など、適切なスキンケアに努めましょう。

施術後のスキンケアに制限

マッサージピール（PRX-T33）は施術後でも、メイクやスキンケアを心配せずに行えるのが魅力です。ただし、肌に優しめの施術といっても、ピーリングにより肌が敏感になっていることには変わりません。施術後は肌が乾燥しやすいため、刺激の強い化粧品や洗顔料は控えるようにしてください。

継続した施術が効果的

マッサージピール(PRX-T33)は1回の施術でも効果を感じられますが、継続して施術を受けることで持続的な効果を得られます。肌の悩みや状態にもよりますが、最初は１〜2週間に1回を目安に受けて、その後は毎月受けるとよいでしょう。
ただし、具体的な施術の頻度は、個人の肌質や悩みによって異なる場合があります。そのため、施術を行うクリニックで相談することが需要です。

人によっては施術を受けられない

マッサージピール(PRX-T33)は敏感肌の人も受けられる施術ですが、以下の方々は注意が必要です。

• 薬剤の成分にアレルギーがある方
• アルコールに敏感な方
• 妊娠または授乳中の方
• ニキビやアトピーなど皮膚に強い炎症がある方
• ハイドロキノンやトレチノイン、ベピオゲルを使用中の方

ハイドロキノンやトレチノイン、ベピオゲルを使用中の方は、施術前後で使用の間隔を空けていただくように注意しています。望まぬ肌トラブルを避けるためにも、施術前後では上記を含んだ製品の使用には気をつけましょう。

マッサージピール(PRX-T33)の組み合わせ施術

マッサージピール(PRX-T33)はその他の美容施術と組み合わせることでより高い効果を期待できます。ヴェアリークリニックでできるマッサージピール(PRX-T33)と併用施術は以下になります。

ヴェルヴェットスキン

「ヴェルヴェットスキン」はマッサージピール(PRX-T33)とダーマペンの組み合わせ施術のことです。その名前の通り、なめらかな肌を目指せます。まずはダーマペンで、極細針を使用して肌に無数の穴を開け、その後にPRX-33を塗ります。
ヴェルヴェットスキンの施術では、ダーマペンによって肌に微細な穴ができているので、その分、薬剤成分が肌の奥まで浸透しやくすなります。さらに、ダーマペンが皮膚の自然治癒力をサポートするため、マッサージピールを単独で行うよりも相乗効果を期待できるのです。

ヴェルヴェットヒップ

ヴェルヴェットスキンがお顔に対する施術であるのに対し、ヴェルヴェットヒップは「お尻」に対する施術です。手法自体はヴェルヴェットスキンと変わりありません。ですが、当院ではヒップの解剖学的構造を考慮し、ダーマペンの針の深さや薬液の配合について検討を重ね、最適と考えられる治療を提供しています。
お尻のケアは難しかったり、手が回りにくいこともあるでしょう。そうした方にとって、ヴェルヴェットヒップはぴったりの施術です。美しいお顔と同様に美しいお尻を目指したい方におすすめしています。

セルフ施術によるマッサージピール(PRX-T33)のリスク

マッサージピールはPRX-33を肌に塗って洗い流すだけの施術なので、薬剤を購入すれば「自宅でできるのでは……」と考える人もいるかもしれません。しかし、マッサージピール(PRX-T33)は医療施術です。適切な方法で行われない施術では、失敗する可能性があります。ここでは、マッサージピール(PRX-T33)をセルフで行うリスクについて解説します。

薬剤の品質が保証できない

インターネットを通じ、個人輸入される方もいらっしゃるでしょう。しかし、マッサージピール(PRX-T33)の薬剤は本来、医療機関のみで取り扱いのある薬剤です。個人輸入では、マッサージピール(PRX-T33)の偽物や粗悪品など、薬剤の品質に保証ができないものを入手する可能性があります。

薬剤が劣化する

マッサージピールで使うPRX-33は、冷蔵保管する必要があります。ですが、個人輸入した薬剤は、配送方法や保管方法が不明です。そのため、正しく管理がされていなかったり、品質が劣化しているかもしれません。そうした薬剤を使用してしまうと、お肌の状態が悪化したり、アレルギー症状が起こっても対処が難しくなることもあります。

効果を実感できない

簡単に見えるマッサージピール(PRX-T33)ですが、当院では効果を最大限に提供できるように十分な研修とトレーニングを積んだ有資格看護師しか行えません。医療機関では、患者様のお肌の状態に合わせて適切な強度でマッサージピール(PRX-T33)したり、お悩みや希望に合わせて施術することでお悩みの改善をします。そのため、セルフで施術すると「効果が感じられない」、もしくは「効果が薄くなる」可能性があります。
また、マッサージピール(PRX-T33)の治療間隔を開けすぎることも上手く効果が発揮されない要因です。お悩みによっては複数回必要になる方もいますが、間隔の見極めができないと治療が思った通りにならず、必要以上に費用がかさんでしまいます。

肌トラブルの可能性

間違った方法や力加減でセルフ施術を行うと効果を実感できないだけでなく、肌の状態が悪化することもあります。
症状としては、

• 肌荒れ
• 炎症
• 色素沈着

ということがあげられます。SNSやブログなどで見聞きした方法で真似るセルフ施術は、意図しないトラブルに見舞われるリスクを高め、肌トラブルの悪化を招きかねません。施術前には医師が肌の状態を確認して施術可能かの判断、その時の適切な方法や力加減で施術という手順を踏んで行います。そうしたことをセルフで行うのは、大変難しいです。加えて、トラブルが起こった際の対応が遅れてしまい、肌トラブルが長引く場合もあります。

まとめ

マッサージピールは、PRX-33という薬剤を用いたピーリングの施術で、シミやくすみ、ニキビ跡、毛穴の開きの改善を目指せます。PRX-33には、肌のコラーゲン産生を促す「トリクロロ酢酸」と「過酸化水素」や、メラニン色素の沈着を抑える「コウジ酸」が含まれています。

一般的なケミカルピーリングよりも肌への刺激が少なく、敏感肌の人でも施術を受けられます。当院でも、マッサージピール(PRX-T33)や組み合わせ施術を行っていますので、ご相談ください。