ED(勃起不全・勃起障害)とは?原因と改善策やセルフケアについて

2023.03.15

  • 男性器形成

この記事を読んでいるあなたは

  • EDについてよく知りたい
  • EDの原因が気になる
  • EDの予防やセルフケアがあれば知りたい

上記のように考えているかもしれません。

この記事ではそんなあなたに、「ED(勃起不全・勃起障害)とは?原因と改善策やセルフケアについて」について解説します。

ED(勃起不全・勃起障害)とは?

コラム25-1

「Erectile Dysfunction」を略してEDと呼ばれることが多いですが、日本語では勃起不全もしくは勃起障害とも呼ばれています。専門的に言うと、EDは下記のように定義されます。

「性交時に十分な勃起が得られないため、あるいは十分な勃起が維持できないため、満足な性交が行えない状態」

EDは勃起するまでに時間を要したり、勃起したとしても途中で折れてしまったり、性欲があっても満足な性交ができないなどの自覚症状が現れます。そのため、性交時に不安を抱えてしまう方もいるでしょうが、EDは男性ならば誰でも起こりうるもので、決して珍しいことではありません

ED(勃起不全・勃起障害)の症状や程度

コラム25-2

妻だけにEDが起こるなど特定の場合においてのみEDが起こる、性欲はあるけど全く勃起しない、勃起は起こるけど十分な硬さがないなどのように病状は人それぞれです。また、病状の程度により、下記のような3段階に分けられます。

軽度

大抵の性交渉において、十分な勃起ができて、かつ勃起状態を維持できる状態ですが、たまに勃起の硬さや持続が難しい状態になる場合は軽度のEDと言えます。

中等度

性交渉の際に、時々、十分な勃起ができず、持続できないことが軽度と比べると増えてきてしまいます。勃起可能な回数が減って、持続する時間も短くなる方は中度のEDと言えます。

重度

重度のEDは完全EDともよばれ、性交渉の際に、勃起をまったく得られないため、そもそも持続する事もできない状態は重度のEDと言えます。

EDの自己テスト

コラム18-4

勃起しづらいなと感じる自覚症状で自分のEDに気づかれる方もいますが、自覚症状だけでは自身がEDであるかの判断が難しいこともあります。ここでは、問診で答える「IIEF5」を紹介いたしますので、気軽にチェックしてみましょう。

ED自己テスト設問

「IIEF(International Index of Erectile Function)」という、WHOで提案され、現在でも世界中で使われている検査を用いて、EDの自己テストします。IIEFは、日本語で「国際勃起機能スコア」と訳され、診断、治療効果の有無の判定にも利用される診断方法です。

国際勃起機能スコアIIEF-5

勃起を維持する自信の程度はどれくらいありましたか?

1点:非常に低い
2点:低い
3点:普通
4点:高い
5点:非常に高い

性的刺激による勃起の場合、何回挿入可能な硬さになりましたか?

0点:性的刺激一度も無し
1点:全く無しまたはほとんど無し
2点:たまに(半分よりかなり下回る回数)
3点:時々(半分くらい)
4点:おおかた毎回(半分よりかなり上回る回数)
5点:毎回またはほぼ毎回

性交中、挿入後何回勃起を維持できましたか?

0点:性交の試み一度も無し
1点:全く無しまたはほとんど無し
2点:たまに(半分よりかなり下回る回数)
3点:時々(半分くらい)
4点:おおかた毎回(半分よりかなり上回る回数)
5点:毎回またはほぼ毎回

性交中に性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか?

1点:極めて困難だった
2点:とても困難だった
3点:困難だった
4点:やや困難だった
5点:困難でなかった

性交を試みた時に、何回満足できましたか?

0点:性交の試み一度も無し
1点:全く無しまたはほとんど無し
2点:たまに(半分よりかなり下回る回数)
3点:時々(半分くらい)
4点:おおかた毎回(半分よりかなり上回る回数)
5点:毎回またはほぼ毎回
引用元:IMPOTENCE,13(1):35,1998 より抜粋

ED自己テスト結果

チェックでの合計の点数にて判断します。結果は下記の通りです。

22~25 点 :正常
17~21 点 :軽症
12~16 点 :中等~軽症
8 ~ 11 点 :中等症
5  ~ 7  点 :重症
引用元:IMPOTENCE,13(1):35,1998 より抜粋

21点以下はEDと判断されますが、あくまでも目安です。自覚症状が出た場合には病院やクリニックへ行って詳しい検査・診断を受けることが大切です。

EDの原因

コラム25-3

上記のように病状も人それぞれですが、その原因も人それぞれです。ここでは、大まかなEDの原因を紹介します。

神経の障害

「神経に障害」があると、EDになってしまうことがあります。というのも勃起は性的な刺激を受けて脳から指示を出し、勃起するように伝達しますが、伝達の段階で神経に障害が発生すると、その指示は陰茎まで届きません。後述する血管の障害にも言えますが、神経の障害は加齢による病気が原因で起こりやすい障害でもあり、脳出血や脊髄損傷、糖尿病などでEDにもなりやすくなります。
また、自転車に長時間乗ったり、椅子に長時間座ったりすると、神経が長時間圧迫されて一時的にEDになることもあります。生活の中で神経を圧迫してしまわないように気を付けてください。

血管の障害

血液、血流は勃起する上で重要な役割を担っており、その役割を阻害する「血管の障害」もEDの原因となる場合があります。役割を果たそうとしても、血管に障害があると勃起に必要な血液をうまく陰茎海綿体に集めることができなくなるためです。

本来、脳からの伝達を陰茎海綿体が受け取り、血液を陰茎に満たしていくことで勃起となります。しかし、血液が滞ると勃起や勃起の維持が困難な状況に陥ります。加えて、ストレスや加齢によっても血管は老化は進みやすく、血管の障害の影響を受ける方が40代くらいから増加しやすい傾向をもっています。

また、神経の障害同様、加齢によって起こる病気がEDの原因となることが多く、中でも動脈硬化が最も多いとされています。他にも、血液循環に関わる生活習慣病である、高血圧、高脂血症などもEDの原因となり得るため、日頃から生活習慣には気を付けましょう。

心理的要因

心因性のEDには2つの分け方があり、日常的なストレスが原因の場合と意識していないストレスが原因の場合があります。

日頃のストレス

日頃のストレスでは、下記のようなストレスがあげられます。

  • 経済的な不安からくるストレス
  • 仕事の不安や不満によるストレス
  • パートナーとのすれ違いによるストレス

また、下記のように、性交渉の緊張、恐怖や重圧によってEDになる方、EDを悪化させる方もいます。

  • 性交がうまくいかなかったらという不安
  • 次こそは成功しなければというプレッシャー
  • 性交にブランクがある

このような日頃のストレスからくるEDのケースでは、カウンセリングや薬、パートナーとのコミュニケーションを通して回復することもあります。

意識していないストレス

意識していないストレスでは、

  • 幼少期のトラウマ
  • 抑圧され続けた感情
  • 母子分離不全

上記のような心の深いところに原因があってEDになる方もいます。意識していないストレスによるEDなので、治療の手掛かりを掴むまでに時間がかかり、治療が長期化しやすく、困難になる傾向にあります。

服用している薬

普段から服用している薬の副作用が原因で、EDになる場合があります。

具体的には下記の通りです。

「EDを引き起こす可能性のある薬剤」

  • 降圧剤
  • 精神神経薬
  • ホルモン剤
  • 抗潰瘍薬
  • 脂質異常症治療薬
  • 呼吸器官・アレルギー用剤

引用元:ED診療ガイドライン

副作用によるEDを気にしすぎて、休薬や薬を変更すると治療が進まずに病状が悪化する恐れがあります。自己判断で休薬や薬の変更はせず、必ず主治医に判断を仰いでください。

EDの原因は1つではない

コラム18-4

先ほど、EDの原因についてご紹介しましたが、その原因は1つだけとは限りません。原因のパターンが複数混合して、EDになった原因が複雑になってしまう場合もあります。

ですが、複数混合する際は、一度に原因や要因を抱える場合は多くはありません。多くの場合はEDになるきっかけがあり、そこに併合する形で原因が増えていきます。例にあげると、神経の問題や血流の低下がきっかけだったとしても、性交が上手くいかないなどの緊張から心因性のEDを抱えるケースなどがあります。

とはいえ原因が合わさるにも、様々なケースが存在し、特定までに時間がかかる上に、治療の際にはどちらの原因にもアプローチを必要とします。

男性ホルモンの低下もEDの原因?

コラム8-3

男性ホルモンの一種で男性における主要な性ホルモンである「テストステロン」。主に睾丸(精巣)や副腎で生成されますが、女性でも腎臓から少量分泌されてます。ここでは、テストステロンの働きやEDとの関連性を紹介します。

テストステロンの働き

テストステロンには、下記のような重要な役割があります。

  • 男性器の成長や性欲を起こさせる
  • 筋肉、骨格の成長を促す
  • 体脂肪を減らす
  • 集中力や決断力をあげる

テストステロンは、見た目だけでなく、内面的な男性らしさも作り出し、男性らしさを司るホルモンといっても過言ではありません。より男性らしい逞しい身体を作り上げるため、ストレス処理の能力をあげて大切な判断を下すため、健康的に過ごすためにも、テストステロンは多い方が良いとされています。

テストステロンのEDへの影響

テストステロンの減少は、EDの原因であるとは言い切れません。ですが、テストステロンは勃起する機能を正常に維持するために、必要なホルモンであるとされ、体内のテストステロンが少ない状態が続くと勃起の度合や持続力は低下してしまいます。

また、テストステロンが少なくなることで、精神症状が不安定になり、日常的なストレスに過敏になってしまうと、心理的なEDにつながってしまう可能性があります。その結果、性への欲求心や性的な刺激による興奮が起きにくい身体となり、性に消極的な姿勢を取ってしまいます。

テストステロンが減少する原因

テストステロンが減少する原因を紹介していきます。

加齢

テストステロンは、加齢に伴い体内での分泌量が減少する傾向があります。個人差はありますが、一般的に10~20代をピークに徐々に分泌量は低下していき、40代で急激な低下が見られる場合も少なくありません。テストステロンが低下すると、男性の更年期障害(LOH症候群)になりやすく、肉体的にも、精神的にも、様々な症状が出やすくなります。

自覚症状も重要な指標となりますので、心当たりがある時は病院やクリニックへ相談してください。

過剰なストレス

日本人の男性は、EDを有する割合が世界的にも多いとされています。仕事でのストレスや不規則な睡眠、複雑な人間関係などにより、精神的な負担が高いことが原因になりやすく、テストステロンが年齢に関係なく減少しやすいためです。

テストステロンが減少してしまう原因は、テストステロンが作られる材料である「DHEA」を作り出す副腎の疲弊にあります。ストレスが溜まるとストレスに対抗すべく、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌され、副腎はストレスによって常に稼働し続けている状態になります。副腎はコルチゾール分泌に追われ疲弊していくと、DHEAを分泌しにくくなり、体内のテストステロン量は減少していきます。そのため、身体のホルモンバランスが崩れ続け、事態はますます悪くなるのです。

テストステロンが増えるとEDは治るのか

EDの原因は様々ありますが、テストステロンが低下している方に対して、体内のテストステロン量が増加させることはEDの改善につながる治療法と言えます。しかし、前述の通り、EDの原因は1つであるとは限らず、複雑に絡み合っている場合もあるので、その時は効果が得にくい場合もあります。

また、朝立ちの有無は、体内に十分なテストステロンの有無に関わるバロメーターになります。2週間のうちで1回も朝立ちがない場合は、テストステロン低下によるEDの可能性があるので、医療機関を受診するようにしてください。

テストステロンを増やすには

テストステロンを増やす方法は様々あります。内服薬や注射などでテストステロンを補う方法や普段の生活習慣を少し変えてみることでテストステロンの分泌量は大きく変わってきます。

方法としては以下のようなものがあげられます。

  • テストステロン補充法
  • 筋トレ
  • タンパク質を取る
  • 亜鉛やマグネシウムを適度に摂取

一朝一夕とまではいきませんが、継続することで効果が期待できます。

ED治療は、こちら

自分でできるED改善策

コラム25-4

EDには前述した原因の他に、生活習慣が原因となる場合があります。アルコールを過度に摂取や喫煙、寝不足やバランスの悪い食生活によって、EDが発症・悪化してしまう可能性が高まるからです。ここでは、EDの改善方法を紹介します。ぜひ、参考にしてください。

喫煙を控える

ニコチンで収縮された血管は、勃起に必要な血液が集められなくなるため、勃起に悪影響を及ぼします。個人差があるため、どれだけタバコを吸うとEDのリスクが増加してしまうとは言い切れませんが、禁煙はEDの治療に非常に有効とされています。

お酒を控える

適度な量の飲酒には、リラックス効果があります。

ですが、過剰に摂取してしまうと、血流が良くなって血液が陰茎に滞留できなくなったり、脳の機能を低下させて性的な感度が鈍くなったりします。

EDの自力でできるセルフケア

コラム25-2

日常生活で取り入れられるEDの自力でできるセルフケアを紹介します。

精力がつく食材を取り入れる

食事は体にとって大きな影響を与えています。「亜鉛」は精が付く栄養として有名な成分ですが、その他にもEDに対して効果的な成分は以下の通りです。

成分 食材
亜鉛 牡蠣、豚レバー、牛赤身肉、たまご、カシューナッツ
シトルリン スイカ、メロン、きゅうり、ゴーヤ
DHA /EPA サンマ、さば、あじ、鮭、真鯛、いくら
タンパク質 生ハム、鶏ささみ、きな粉、油揚げ、パルメザンチーズ

また、コレステロールが高いと、陰茎へ血液を送り込むための欠陥が硬化、狭窄、閉塞しやすい状態になります。上記のような食材を取り入れつつも健康的な食生活を心がけましょう。

定期的に運動する

生活習慣病予防のための運動、特に有酸素運動をする習慣を取り入れることはED予防でも効果的に働きます。簡単なトレーニングから始めて、継続するとより効果的です。

ただし、長時間のトレーニング、血管や神経を強く圧迫するトレーニングはEDを悪化させる原因になりやすいので、気を付けてトレーニングしてください。

 

まとめ

以上、「ED(勃起不全・勃起障害)の原因や自分でできる予防策・ケアとは?」をお伝えしてきました。日本人男性にとってもEDは身近な疾患で、EDは生活習慣を見直すことで軽減されるため、自分のできる範囲で予防するのも大切です。
ですが、EDは放置していても治るものではありません。EDにより男らしくなくなったのではないかと自信を失ったり、パートナー様との関係が悪化するなどの問題を抱えることもあります。気になる方は、慢性化・重症化してしまう前に、ヴェアリークリニックまでぜひ相談にいらしてください。

この記事を監修した医師

ヴェアリークリニック院長

井上 裕章

医師プロフィール

東大医学部卒業後、外科専門研修を修了し、外科専門医を取得。その後、性器・生殖器官や大腸肛門を含む骨盤臓器、および下肢の疾患を専門に外科診療にあたっているうちに、下半身の美容的な悩みを抱える患者さんの相談を多く受けるようになる。しかし、下半身美容を専門的かつ総合的に診療している美容医療機関は存在せず、それぞれの分野に分かれて別個に診療されていることを知る。それでは、最善の治療が提供できないと考え、各分野の美容系クリニックでの修練を重ねたのちに、自らの骨盤臓器と下肢に対する外科治療の経験および知識を生かして、下半身に関する総合的かつ専門的な美容医療を提供するため、veary clinic を開設した。